「血糖値スパイク」を疑う”5つの症状”はご存じですか?放置するリスクも医師が解説!

「血糖値スパイク」を疑う”5つの症状”はご存じですか?放置するリスクも医師が解説!

血糖値スパイクの症状は?

血糖値スパイクの症状は、「何となく調子が悪い」といった小さな不調としてあらわれることが少なくありません。ここからは、血糖値スパイクで見られる代表的な症状を5つ解説します。

食後に強い眠気やだるさを感じる

食後の強い眠気やだるさは、血糖値スパイクの代表的な症状です。食事によって血糖値が急上昇すると、体はインスリンを過剰に分泌して血糖値を下げようとします。その結果、今度は血糖値が必要以上に下がりすぎてしまうのです。私たちの脳は、エネルギー源の多くをブドウ糖に頼っているため、血糖値が急降下すると脳が一時的なエネルギー不足に陥り、その機能が低下します。これが、強い眠気やだるさを起こすひとつの原因であると考えられます。

自律神経が乱れ、集中力の低下やイライラが起こる

血糖値のコントロールには、血圧や睡眠、気持ちなどを幅広くコントロールする「自律神経(交感神経・副交感神経)」も関わっている可能性があります。
血糖値スパイクによって血糖値が急激に低下すると、一時的に血糖が下がりすぎて「低血糖」のような状態になることがあります。低血糖になると脳がエネルギー不足になり、体の機能を正常に保つことができません。そのため、脳は血糖値を直接上げる「グルカゴン」や交感神経を刺激する「アドレナリン」などのホルモンを分泌し、血糖値を上げようとします。
通常、食後は消化を助ける「副交感神経」が優位になります。しかし、血糖値スパイクの影響で一時的に低血糖になると、分泌されたアドレナリンによって「交感神経」も刺激され、両者のバランスが崩れやすくなります。このような負担が継続的にかかると、自律神経のバランスが崩れ、集中力の低下やイライラが起こりやすくなるのです。

脳の血流に影響を与え、頭痛や肩こりが起こる

血糖値の変化は、脳の血流にも影響を与えます。頭痛のうち、ズキズキと脈打つように痛む発作が4〜72時間ほど続く「片頭痛」というタイプには、脳の血流変化が関わるとされています。食事を抜くと片頭痛発作が出る方が多いため、血糖値スパイクによって低血糖状態になると片頭痛が起きやすくなる可能性はあるかもしれません。
また、急激な血糖値の変化によって交感神経が優位になると、筋肉が緊張しやすくなります。特に首や肩周りの筋肉が緊張し、その部分の血流が低下すると肩こりが生じます。

食後の高血糖時に、ほてりや発汗が起きる

食後の血糖が高い状態のときにほてりや汗が気になるのも、血糖値スパイクが影響しているケースがあります。血糖値スパイクが頻繁に起こると、自律神経のバランスが崩れやすくなります。汗の分泌を含む体温調節には自律神経が関わるため、自律神経のバランスが崩れることでほてりや発汗が起きる可能性は考えられるでしょう。

血糖値の急降下により異常な空腹感や手の震えが起きる

上がった血糖値が血糖値スパイクによって下がると、血液中の糖分が下がりすぎる「反応性低血糖」の状態になることがあります。血糖値が下がりすぎると、脳は血糖値を上げるためにアドレナリンやグルカゴンといったホルモンを分泌します。分泌されたアドレナリンによって交感神経が刺激されると、異常な空腹感や手の震え、動悸などが出るケースがあるのです。この状態は「交感神経症状」と呼ばれ、個人差がありますが血糖値が70mg/dL未満ほどになるとあらわれやすいとされています。

「血糖値スパイク」についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「血糖値スパイク」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

早食い・やけ食いで血糖値スパイクを頻繁に起こすとどんな病気のリスクがありますか?

伊藤 陽子(医師)

早食いやストレスによるやけ食いで血糖値スパイクが繰り返されると、糖尿病、動脈硬化、心筋梗塞・狭心症、脳梗塞などの病気のリスクが上昇します。特に、甘いものや炭水化物、脂っこいものの早食い・やけ食いは、血糖値スパイクが起こりやすいと考えられます。ストレスの解消には、軽い運動や深呼吸、信頼できる人に相談するなども有効です。早食い・やけ食いなどはできるだけ避け、ゆっくりとよく噛んで食べることを心がけてください。

食後の血糖値スパイクを予防する食べ方のコツを教えてください。

伊藤 陽子(医師)

食後の血糖値スパイクを予防するには、「ベジファースト」を徹底する(食事の最初はパンやご飯ではなく、食物繊維の多い野菜から食べ始める)、ゆっくりとよく噛んで食べる、血糖値の上がりにくい食材を選ぶ(白米や食パンよりも玄米や全粒粉パンを選ぶ)ことを心がけてみましょう。できることから、少しずつおこなっていきましょう。

血糖値スパイクの眠気は、食べてからどのくらいで襲ってきますか?

伊藤 陽子(医師)

食事内容によっても異なりますが、一般的には食事を始めてから30分から2時間後の間に強い眠気を感じる方が多いとされています。この時間帯は、食事によって血糖値が上昇し、その後インスリンの作用で急降下するタイミングです。特に、炭水化物中心の昼食を摂った後、午後の仕事に支障が出るほどの眠気に襲われる場合は、血糖値スパイクを疑ってもよいでしょう。

血糖値スパイクの眠気は我慢したほうが良いですか?

伊藤 陽子(医師)

眠気を無理に我慢して、つらい思いをする必要はありません。炭水化物中心の食事の後に強い眠気がある際は、散歩やウォーキング、ジョギングなどをして軽く体を動かす、眠気が強く、つらい場合は15~20分の仮眠をとるなどの方法を試してみましょう。ただし、これらの方法で一時的に眠気が改善しても、同じ食生活を続ければ血管へのダメージは蓄積します。糖尿病への移行や悪化、動脈硬化などのリスクを防ぐために、食事の種類や量、食べ方などもぜひ見直してみてください。

配信元: Medical DOC

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