結婚する前の私は、「価値観が似ている人と結婚するのが理想」だと思っていました。
ところが実際に結婚してみると、夫と私は価値観や性格が思った以上に違っていました。新婚当初はすれ違いやケンカの連続で、「本当にこの人とやっていけるのかな……」と不安になることも少なくありませんでした。そんな私たちが変わるきっかけになったのは、子どもの誕生でした。
「なんで私ばっかり!」新婚当初は不満だらけ
夫とは職場で出会いました。付き合っているころは、休日になると一緒に出かけたり、私の趣味にも付き合ってくれたりしていたため、「一緒にいて楽しいし、この人となら大丈夫」と思っていました。
しかし、結婚して一緒に暮らし始めると、お互いの素の部分が見えてきたのです。私は、休日は外出してリフレッシュしたいタイプ。一方の夫は、家でのんびり過ごしたいタイプでした。
「たまには出かけようよ」と私が提案しても、夫から返ってくるのは「せっかくの休みだから家でゆっくりしたい」という言葉でした。
休日の過ごし方だけでなく、食べ物の好みや生活リズムなど、結婚してから見えてきた価値観の違いもたくさんありました。
そのたびに私のほうが合わせているような気がして、「どうして私ばかりが歩み寄らなければならないの?」と不満を抱くようになっていったのです。
子どもが生まれて気づいた夫の姿
転機になったのは、子どもが生まれたことでした。育児が始まると、それまで気になっていた価値観の違いについて考える余裕もなくなりました。夫婦で協力しながら、目の前のわが子と向き合う毎日が始まったのです。
さらに、わが子は予定よりも早く生まれました。小さな体を見ていると、「私のせいかもしれない」「もっと気をつけていたら違ったのでは……」という思いが消えませんでした。
不安でいっぱいだった私に、夫は気の利いた言葉をかけるわけでもありませんでした。それでも、通院や育児に一緒に向き合い、当たり前のようにそばにいてくれたのです。
その姿を見ているうちに、私はあることに気づきました。
夫と私では考え方も性格も違うけれど、「この子を大切にしたい」という気持ちは同じだと。価値観の違いばかりに目を向けていた私にとって、それは大きな発見でした。

