不安を解消するために知っておきたいポイントと歯科医院選び
編集部
サイナスリフトの手術中・手術後の痛みや腫れはどの程度ありますか?
橋口先生
手術中は麻酔をかけて行うため、痛みの心配はほとんどありません。手術後については、アプローチの方法によって異なります。頬側から穴を開けるサイナスリフト(側方アプローチ)では、1週間前後痛みが続く可能性があります。また、トラブルがない場合でも、手術した側に鼻水・鼻血・鼻づまりといった鼻症状が一時的に表れることがあります。
編集部
治療期間はどのくらいかかりますか?
橋口先生
サイナスリフトと同時にインプラントを埋め込む場合は、通常のインプラント治療と同様に、骨との結合を待つ期間は3〜4カ月ほどです。一方、骨が安定してからインプラントを埋め込む場合は、骨が固まるまでに約6カ月かかるため、トータルで9カ月程度が目安になります。いずれの場合も、その後に人工歯を取り付ける処置が加わるため、治療完了までには相応の期間が必要です。
編集部
サイナスリフトを検討する際、歯科医院選びで重視すべきポイントを教えてください。
橋口先生
CT・X線(レントゲン)といった精密検査の設備や専用の手術室が整っているか、インプラント治療の経験が豊富な歯科医師がいるかどうかが重要なポイントです。治療内容やリスクをきちんと説明してくれるかどうかも確認しましょう。「この状態ではできません」と正直に伝えてくれる歯科医院は、適切な判断ができている証でもあります。納得できない場合はセカンドオピニオンを活用することも、治療選択の大切な手段です。
編集部
最後に、メディカルドック読者へのメッセージをお願いします。
橋口先生
手術の内容を聞くと、その複雑さに不安を抱く人も多いでしょう。しかし、記事内で解説したとおり、上の奥歯へのインプラントで骨造成が必要になるケースは珍しくありません。歯を失った後にインプラントを検討しているのであれば、まずは担当の歯科医師から丁寧な説明を受けましょう。自分に必要な治療だと納得できたなら、勇気を持って治療に臨んでもらえればと思います。
編集部まとめ
上顎奥歯へのインプラントで骨が不足するケースは、決して珍しくありません。骨が足りない場合でも、サイナスリフトなどの骨造成術を行うことでインプラント治療を受けられる可能性があります。ただし、難易度の高い術式であるため、設備と経験が充実した歯科医院を選ぶ必要があります。「骨が足りない」と言われて諦める前に、まずは専門の歯科医師に相談してみましょう。

