「概算見積書」は会社の実力が見える書類だった!?50代後半の施工業者クエスト③

「概算見積書」は会社の実力が見える書類だった!?50代後半の施工業者クエスト③

日本ライフオーガナイザー協会代表理事の高原真由美です。

先週の記事では、「坪単価」という数字だけでは施工業者を比較することはできない、坪単価では見えない部分が多すぎるというお話をしました。

やはり概算見積書(工事資金計画書)がないと比較検討できないし、住宅ローンの申込みも進めにくいと考え、まずは各社ともにそのための打ち合わせをすることになりました。

すでに二十年近く前のことですが、会社員時代にインテリアコーディネーターとして仕事をする中で、大きなリフォーム工事の見積書を作成することもあったため、会社ごとに見積書の書式や積算方法が違うことは十分理解していますし、それ自体に驚くことはありません。

でも今回、注文住宅の工事資金計画書を見て初めて、

「え?そうなの???」

となったことが少なくなかったのですね。

それは、工事資金計画書の精度は、その会社のヒアリング力や提案力によって大きく変わるということでした。

■概算見積書は、まだ決まっていないことだらけ

通常、注文住宅では、最低でも平面プランがなければ概算見積書は作れません。

でも、縮尺が1/100の平面図だけで決まることなんて実はほんの一部。

高さや屋根形状、設備仕様、造作家具、照明、外構。

さらには土地の状況によって、

  • 地盤改良
  • 給排水工事
  • 造成工事
  • 道路整備

なども変わってきます。

つまり、概算見積書を作る時点では、まだ決まっていないことのほうが圧倒的に多いのです。

だから、どの会社の工事資金計画書にも「概算」「予算取り」「仮」といった表現が並びます。それ自体は注文住宅ではごく自然なことでした。

ところが住宅ローンを利用する場合、いやもちろん現金購入でも、初期段階で工事資金計画は必須。資金に大きく余裕がある方をのぞいては、資金計画こそ家づくりの肝!

ただ、ほとんど何も決まっていないのに、概算予算は確定しないと進められない…。

住宅業界では当たり前のことだと思いますが、当事者になると正直、かなり戸惑いました。

■ヒアリング力で、工事資金計画書の精度は大きく変わる


今回、数社から工事資金計画書や概算見積書を作成してもらいましたが、「何を前提に積算しているか」が会社によってまったく違っており、その点も戸惑いポイントでした。

例えば、こちらが希望している設備や仕様を伝えているにもかかわらず、実際の見積書は自社の標準仕様だけで積算されているケース。

これでは、あとから仕様変更をするたびに金額が増えていくことになります。

また諸費用についても、かなりざっくりとした概算しか入っていない会社もあれば、逆に必要になる費用がほぼ計上されていない会社もありました。

さらに、

  • エアコン工事
  • 照明器具
  • カーテン・カーテンレール
  • インターネット工事
  • テレビアンテナ工事

など、新築住宅では一般的に必要となる設備が最初から別途費用扱いとなっているケースも少なくありません。というか、含まれていないのがスタンダード。

もちろん、それぞれの会社の考え方があるので、それが良い・悪いという話ではありません。

でも施主側からすると、

「建物価格は安かったのに、あとから必要なお金がどんどん増えていく」

という印象になってしまいます。

そして一番怖いのは、こちらの要望をそのまま全部盛り込んだ概算見積書を提示され、

「できますよ。」

と言われたものの、総予算としては大きくオーバー。

そこから、

「これは削りましょう。」

「これはオプションになります。」

という話になり、結局また振り出しに戻ってしまうことになります。

実際、何社かと打ち合わせを重ねる中で、これではいつまで経っても施工会社を決められないかもしれない、と感じる場面がありました。

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