刑事裁判のやり直し「再審」制度の見直しをめぐり、警察や検察による証拠隠しに苦しまされてきた冤罪の被害者や遺族が7月1日、証拠の全面開示などを義務付けるよう求める要請書を国会議員に配布して回った。(弁護士ドットコムニュース・一宮俊介)
●「欠陥」を指摘されたまま法案が衆院を通過
再審制度の見直しに関する刑事訴訟法の改正案をめぐっては、衆議院を通過し、現在は参議院で審議がおこなわれている。
しかし、今の法案には、再審を請求する本人に証拠を直接開示したり、検察側がどのような証拠を持っているのかの一覧表を開示したりする仕組みがなく、開示された証拠を支援者や報道関係者に見せることを禁じる「目的外使用の禁止」規定が含まれるなど、「改悪だ」といった批判が相次いでいる。
再審で無罪になった袴田巌さんの姉・ひで子さん(93)も、衆議院法務委員会に参考人として出席した際、「この法律で通されてしまうと、巌も助からず、処刑されてしまっていたと思います」と強い懸念を示した。
●参院議員に要請書「再審請求人に幅広い証拠開示を」
こうした中、参議院で法案の修正を実現するため、冤罪の被害者や遺族らが7月1日、以下の4点を求める「真の再審法改正を求める要請書」を参議院議員に配って回った。
・裁判所が検察官に対して、再審請求人・弁護人への幅広い証拠開示を命じることができる規定を設けてください。
・証拠一覧表(証拠リスト)を再審請求人・弁護人に交付(開示)する規定を設けてください。
・証拠の目的外使用を一律に禁止する規定は削除してください。
・再審開始決定に対する不服申立て(検察官抗告)は、例外なく全面的に禁止(廃止)してください。

