糖尿病の体重減少についてよくある質問

糖尿病の治療を始めると体重は戻りますか?
糖尿病による高血糖が体重減少に関わっている場合、治療で血糖値が改善すると、尿から失われる糖や水分が減り、体重が戻る場合があります。特に、インスリン不足が強かった方は、治療によって糖をエネルギーとして使いやすくなり、極端な体重減少が落ち着く場合があります。脱水が改善すると短期間で体重が増えることもありますが、水分バランスが戻った影響を含みます。ただし、治療を始めれば体重がもとどおりになるわけではありません。体重の変化は、糖尿病の種類、発症までの期間、食事量、運動量、筋肉量、薬の種類、合併症、年齢によって異なります。2型糖尿病では、血糖値を改善するために食事療法や運動療法を始めた結果、過剰だった体重が適正な範囲に近づく場合もあります。
大切なのは、体重の数字だけを目標にしないことです。
ダイエットによる体重減少と糖尿病による体重減少を見分けることはできますか?
自分だけで明確に見分けることは難しいです。ダイエットによる体重減少は、食事量を調整した、運動量を増やした、間食や飲酒を減らしたなど、行動の変化と体重の変化がつながりやすい特徴があります。一方、糖尿病による体重減少は、食事量を大きく減らしていないのに体重が落ち、喉の渇き、多尿、疲れやすさなどが重なる場合があります。空腹感が強くて食べているのに痩せる、夜間の尿で眠りが途切れる、お口の中が乾いて水分を取り続ける場合は、通常のダイエットとは違う変化として見直してください。ただし、糖尿病があっても症状が乏しい方はいます。ダイエット中に糖尿病が見つかる場合もあります。運動や食事改善をしているから糖尿病ではない、と判断するのは危険です。血糖値やHbA1cを調べなければ、体重減少の背景に高血糖があるかはわかりません。
参照:『糖尿病の食事のはなし(基本編)』(糖尿病情報センター)
編集部まとめ

食べているのに体重が減る場合、糖尿病による高血糖が関わっている場合があります。体重減少は、食事や運動の成果として起こることもありますが、意図しない変化なら病気のサインとして扱うべきです。糖尿病はインスリンが十分に働かず、糖を細胞に取り込みにくくなります。身体はエネルギー不足を補うために脂肪や筋肉を分解し、さらに尿から糖や水分が失われることで、体重が減る場合があります。
特に、喉の渇き、多尿、疲れやすさ、急な体重減少が重なる場合は、血糖値やHbA1cの検査を受けましょう。理由がわからないまま6〜12ヶ月で体重の5%以上、または4.5Kg以上減った場合も、医療機関へ相談する目安です。吐き気、腹痛、息苦しさ、意識がぼんやりする症状があるときは、糖尿病ケトアシドーシスなどの急性合併症も考え、早めの対応が必要です。
参考文献
『糖尿病とは』(糖尿病情報センター)
『1型糖尿病』(糖尿病情報センター)
『Symptoms & Causes of Diabetes』(NIDDK)
『糖尿病は早く見つけましょう』(糖尿病情報センター)
『糖尿病の急性合併症のはなし』(糖尿病情報センター)
『Weight loss – unintentional』(MedlinePlus Medical Encyclopedia)
『Diabetic Ketoacidosis』(CDC)
『糖尿病の食事のはなし(基本編)』(糖尿病情報センター)
- どんな”食事”を続けると「心臓病」になりやすい?控えるべき10の食品も医師が解説!
──────────── - 「糖尿病で入院」が必要になるのはどのような場合?入院期間や費用についても解説!
──────────── - 「橋本病」を発症すると「爪」にどんな症状が現れるかご存知ですか?【医師監修】
────────────

