血糖値スパイクの予防と検査
編集部
血糖値の急激な変動を防ぐためには、どのようなことが大切でしょうか?
川名部先生
食事内容や食べ方の見直しが重要です。野菜やタンパク質を十分に取ること、それらを先に食べること、炭水化物の取り方にも気を配ること、早食いを避けること、甘い飲み物を控えることなどの工夫で血糖値の上がり方は変わります。また、適度な運動や体重管理も血糖コントロールの改善には大切です。
編集部
「食後の眠気」で医療機関を受診してもよいのでしょうか?
川名部先生
問題ありません。食後の強い眠気やだるさ、集中力低下、動悸などが繰り返される場合は、一度相談することをおすすめします。また、健康診断で血糖値異常を指摘された人や、家族に糖尿病の人がいる場合も注意してください。
編集部
医療機関では、どのような検査を行うのでしょうか?
川名部先生
まずは血液検査で空腹時血糖やHbA1cを確認します。血液検査だけでは食後の血糖変動が分からないこともあるため、必要に応じて75gブドウ糖負荷試験(OGTT)も行います。ブドウ糖負荷試験ではブドウ糖を飲んでもらい、その後の血糖値やインスリン分泌の変化を2〜3時間かけて調べます。
近年は持続血糖測定器(CGM)を用いて、日常生活の中での血糖変動を確認することもあります。食後にどの程度血糖値が上昇し、その後どのように変化しているのかを把握することが大切です。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
川名部先生
食後の強い眠気やだるさ、集中力の低下で困っているなら、一度医療機関で相談してみてください。不眠症や睡眠時無呼吸症候群、貧血、甲状腺疾患など、血糖以外が原因のこともありますが、背景に血糖値の変動が隠れていることがあります。
特に真面目で頑張り屋の人ほど「自分が怠けているだけだ」と無理を続けがちですが、実際には体の反応として眠気が起きている可能性があります。糖尿病予備群の人は決して少なくなく、家族に糖尿病の人がいればなおさら注意が必要です。眠気やだるさの原因が血糖値の変動だと分かれば、今の不調への対策に加え、将来の糖尿病予防にもつながります。気になる症状があれば、ぜひ一度検査を受けてみてください。
編集部まとめ
食後の眠気、だるさ、集中力低下は、単なる疲れではなく血糖値スパイクのような血糖変動が関係している場合もあります。特に、症状が繰り返される場合は、糖尿病や血糖コントロールの異常のサインかもしれません。一般的な健康診断では、食後の血糖変動までは分からないこともあります。「健康診断では異常がなかったから大丈夫」と自己判断せず、気になる症状が続く場合は一度医療機関へ相談してみてはいかがでしょうか?

