筆者の友人N奈が思春期の娘との衝突を通して気づいた、自分が親から教わった価値観に疑問を持った経験とは──?
厳しい家庭で育った私
N奈は40代の主婦。「親の言うことは絶対」「反抗するのはわがまま」という考えの厳格な両親のもとで育ちました。それが当たり前と思っていたN奈自身も、親に口答えをした記憶がほとんどありません。
そのため、中学生になった娘のT子を育てる中でも「親の言葉を素直に聞くことが大切」という考えを持っていました。ところが、思春期を迎えたT子との関係に少しずつ変化が訪れたのです。
何を言っても反発される日々
中学生になって以来、T子は自分の意見をはっきり言うようになりました。門限について話せば「みんなもう少し遅いよ!」と、勉強について注意すれば「ちゃんとやるから見張らないで!」と返ってきます。
N奈は娘の言葉を聞くたびに「親に向かってそんな言い方はないでしょ」「言われた通りにすれば間違いないんだから」と叱ることが多く、イライラする場面も増えました。
言い合いのたびに親子げんかへ発展し、家の空気は重くなる一方。無視されることも増え、以前は何でも話してくれた娘が、少しずつ心を閉ざしているのではないかと感じるようになりました。

