「糖尿病」で気をつけたい病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「糖尿病」に関する症状が特徴の病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
糖尿病・高血糖
糖尿病は、インスリンの分泌障害やインスリン抵抗性により、高血糖になる病気です。1型糖尿病は自己免疫疾患であり、2型糖尿病は遺伝や肥満などの生活習慣が原因です。初期は、喉が乾きやすい、疲れやすい、傷の治りが遅いなどの症状がありますが、気づきにくく、進行すると神経障害・網膜症・腎症などの合併症を併発します。治療法としては、1型糖尿病はインスリンの量を増やすためにインスリン注射が主流です。2型糖尿病は生活習慣の改善から始まり、様子を見ながら飲み薬、注射薬をします。健康診断で「血糖値110mg/dL以上」または「HbA1c 5.6%以上」を指摘された場合は糖尿病の疑いがあるので受診しましょう。激しい喉の渇きや急激な体重減少や手足のしびれが見られる場合は糖尿病の初期症状の可能性があります。内科、糖尿病内科、代謝内科を受診しましょう。
歯周病
歯周病は歯周病菌によって歯周組織に炎症が起こっている状態です。放置していても治ることはないので治療が必要です。歯周病菌は口腔内に汚れがたまり、歯周病菌が繁殖することで発症します。歯肉の発赤や腫れ、出血から始まり、歯周ポケットが深くなる、歯が揺れ出す、最終的に歯を支えている骨が溶け歯が抜けることもあります。普段から口腔内を清潔に保ちましょう。毎日の丁寧な歯磨きと定期検診が大切です。歯磨き時に歯肉から出血が見られる、歯肉がぶよぶよしている、口臭がひどいなど口の中に違和感を感じる場合は歯科を受診しましょう。
糖尿病性神経障害・糖尿病性ニューロパチー
糖尿病性神経障害は別名、糖尿病性ニューロパチーとも呼び、糖尿病の合併症として起こります。高血糖により神経が障害されることが原因です。合併症の中で、網膜症や腎症よりも先駆けて起こり、頻度も多いのが特徴です。高血糖により、神経に栄養を送る微小血管に血流障害が起こり末梢神経が障害されることが原因です。初期症状として足のしびれや痛みがみられ、自律神経障害による立ちくらみ、胃腸の不調、発汗異常なども見られます。無痛性心筋梗塞のリスクも上がります。治療法は、血糖値のコントロール、痛みなどの対症療法、糖尿病の治療が行われます。足のしびれや痛み、違和感を感じた場合には、内科、糖尿病内科、神経内科を受診してください。
糖尿病性網膜症
糖尿病性網膜症は、糖尿病の合併症で、失明する可能性もありますが、重症化する前に予防することができます。高血糖により網膜の血管が障害され、視力低下や目のかすみが起こります。初期症状が分かりにくいため、気付いたときには進行していることが多いです。進行すると目に点状出血や白斑が見られます。治療法は血糖コントロール、糖尿病の治療、レーザー光凝固術です。初期に気づきにくいため、糖尿病と診断された際には眼科を受診しましょう。
糖尿病と歯周病を同時に改善するための生活習慣
糖尿病を改善するには、生活習慣を見直す必要があります。糖分を摂りすぎていないか、運動不足ではないか、日常生活を見直してみましょう。また、歯周病を改善するには毎日の丁寧な歯磨きと歯科医院での定期検診が大切です。
血糖値を安定させる食事法
糖尿病では、血糖値を安定させるような食事を心がけなくてはいけません。食後に急激に血糖値を上げないためにも工夫する必要があります。以下に食事法の注意事項をまとめたので参考にしてください。
主食、主菜、副菜を組み合わせたバランスの良い食事
食事の最初は、糖質の多いご飯やパンなどの主食を避ける
1日3食規則正しく食べ、間食やまとめ食いを避ける
体重が増えない範囲の適切な量を食べる
急激な血糖値の上昇を防ぐためにゆっくり噛んで食べる
運動・ストレス管理で血糖値をコントロール
糖尿病の治療に運動・ストレス管理などの生活習慣の見直しは欠かせません。有酸素運動を行うことで、筋肉への血流が増えると、血糖が細胞の中に取り込まれるので血糖値が低下します。また、筋力が増えることでインスリン抵抗性が改善されます。しかし、運動をやめてしまうと効果がなくなってしまうので、運動は継続しましょう。また、ストレスが溜まると、血糖値を上げるアドレナリンやコルチゾールが分泌されてしまうので、なるべくストレスを溜めず、睡眠時間をよく取り、健康的な生活を目指しましょう。
糖尿病患者はどのくらいの頻度で定期的な歯科検診を受けるべきか?
歯周病は糖尿病の第6の合併症と言われる程、糖尿病と関わりが深い疾患です。糖尿病患者は歯周病が発生・悪化しやすく、また歯周病が悪化すると糖尿病も悪化するという負の相互関係があります。そのため、歯周病を治療することはとても大切です。3か月に一度は歯科の定期検診を受診し、歯周病の予防、治療を行いましょう。
糖尿病になったら医科と歯科の連携治療は重要?
糖尿病と歯周病は、深く関わり合っているので医科と歯科の連携が必要になります。糖尿病患者は、歯科医院でも糖尿病治療中である旨をお伝えください。歯周病予防のアドバイスや、定期的な歯周病治療を受けることができます。

