本物のワニ肉も実は流通している? 現代の多様な食の選択肢
ちなみに、伝統的な郷土料理としてのワニ(サメ)が存在する一方で、現代の日本では本物の「爬虫類のワニ肉」もまた、密かな注目を集めています。
オーストラリアや東南アジアなどで一般的に食用とされている爬虫類のワニ肉ですが、日本国内でも一部の専門店やネット通販などで流通が進んでいます。その味わいは鶏肉やフグに非常に近く、高タンパク・低脂肪であっさりとしていて食べやすいのが特徴。現代ではグリルや炒め物、カレーやスープの具材など、健康志向のグルメたちの間で新たな食材として取り入れられています。
地域や歴史の文脈によって、全く異なる生き物を指し示すことになる「ワニ」という不思議な言葉。神話の時代から地域の暮らしのなかに静かに息づいてきたサメ食の歴史は、単なる珍味という枠を超え、土地ごとの暮らしや先人たちの知恵を現代に伝える貴重なタイムカプセルと言えるかもしれません。今度広島の山間部を訪れる機会があれば、歴史のロマンに思いを馳(は)せながら、伝統の一皿を味わってみてはいかがでしょうか。
(LASISA編集部)

