職場で新入社員に業務を教えていたとき、思いがけない方法でレクチャー内容を記録され、戸惑ったことがありました。最初は「失礼ではないか」と感じた私でしたが、その後の行動を見て、自分の常識だけでは測れない時代の変化を実感することになったのです。
新入社員が差し出したスマホ
先日、職場の新入社員に業務の手順を説明していたときのことです。私が話し始めると、彼はメモを取る様子もなく、おもむろにスマートフォンを私の口元に差し出してきました。
突然の行動に驚き、「何をするの?」と尋ねると、彼は当然のように「動画で録画して、後でAIに文字起こしをさせるので、そのまま続けてください」と言ったのです。
私たちの世代では、目上の人から教わるときはメモを取るのが一般的だという感覚があります。ましてや、許可なく録画をしようとすることには抵抗がありました。思わず戸惑ったのが正直なところです。
礼儀より効率を重視する姿に戸惑い
彼は悪びれる様子もなく、「メモを取ると話を聞き漏らすし、動画なら手の動きも再確認できるので効率的です」と説明しました。たしかに言っていることには一理あります。業務の手順を正確に覚えるためには、音声だけでなく動きも残せる動画のほうが便利なのかもしれません。
しかし、その場で録画されることに対して、すぐには受け入れられない気持ちもありました。「まずは録画してもよいか確認するべきではないか」と感じたのです。
結局、その場では録画を許可しましたが、内心は複雑でした。仕事を覚えようとしている姿勢はわかるものの、礼儀や順序に対する感覚の違いを強く感じました。

