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マッサージ器の「目への使用」が招く“失明”の危機! 眼科医が警告する「やってはいけない使い方」

マッサージ器の「目への使用」が招く“失明”の危機! 眼科医が警告する「やってはいけない使い方」

肩こりや筋肉疲労を手軽にケアできるハンディタイプの銃型電動マッサージ器「マッサージガン」。便利な一方で、使い方を誤ると思わぬ事故につながることがあります。イギリスの眼科医が医学誌「BMJ Case Reports」に報告した症例では、マッサージガンを目の周りや眼球に直接当てた学生が、両目に深刻な網膜損傷を発症しました。この内容について柳先生に伺いました。

柳 靖雄

監修医師:
柳 靖雄(医師)

東京大学医学部卒業。その後、東京大学大学院修了、東京大学医学部眼科学教室講師、デューク・シンガポール国立大学医学部准教授、旭川医科大学眼科学教室教授を務める。現在は横浜市立大学視覚再生外科学教室客員教授、東京都葛飾区に位置する「お花茶屋眼科」院長、「DeepEyeVision株式会社」取締役。医学博士、日本眼科学会専門医。

イギリスの眼科医が報告した内容とは?

編集部

イギリスの眼科医が報告した内容を教えてください。

柳先生

イギリスの眼科医が医学誌「BMJ Case Reports」に報告したのは、マッサージガンの使用で両眼に複数の網膜裂孔と網膜振盪(しんとう)、右目に網膜剥離の起端(ダイアリシス)を発症した20代の男性の事例です。
男性は疲れ目の対処として、マッサージガンを「目の周囲」や「閉じた目」に直接当て、週1回・数分間の頻度で数カ月にわたり使用していました。この男性に既往の眼疾患はありませんでした。
放置すれば失明につながり得る状態でしたが、レーザー治療により視力は保たれ、良好な経過が得られたと報告されています。

マッサージガンは、筋肉への強い振動を繰り返し伝える機器です。目やその周囲への使用は想定されておらず、目の周りに使うと本症例のように重大な網膜損傷をきたす可能性があります。

テーマになった疾患とは?

編集部

今回のテーマに関連する網膜裂孔・網膜振盪について教えてください。

柳先生

網膜裂孔とは、眼の奥にある薄い神経の膜(網膜)に裂け目ができた状態です。痛みはほとんどありませんが、光が走るように見える「光視症」や、黒い点・糸状の影が浮かんで見える「飛蚊症」が表れることがあります。
これらの症状を見逃すと、裂孔から液体が入り込み、網膜剥離へ進行して視力障害や失明につながる恐れがあります。

網膜振盪は、目への外からの力(打撃や強い振動など)によって網膜にむくみが生じる状態です。多くは無症状で、数週間経てば自然に回復します。ただし、網膜の中心部(黄斑)が傷ついた場合は、視力低下が残ることがあります。

網膜裂孔・網膜振盪のいずれも早期発見が重要です。いつもと違う見え方が続く場合は、放置せず早めに眼科を受診してください。

配信元: Medical DOC

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