俳優の仲野太賀が主人公の豊臣秀長を演じるNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」(総合ほか)の第27回が12日に放送される。
大河「豊臣兄弟!」第27回「本能寺の変」(7月12日放送予定)【見所】
戦国最強といわれた甲斐武田氏を滅亡に追い込んだ織田信長(小栗旬)は、三男・信孝(結木滉星)に四国攻めを命じる。一方、備中で毛利攻めの任にあたる羽柴筑前守秀吉(池松壮亮)は、戦の総仕上げのため信長を連れてくるよう弟の小一郎長秀(仲野太賀)に依頼。小一郎は遠路はるばる安土へ向かう。折しも安土城では信長が徳川家康(松下洸平)を接待していたが、食事に毒が盛られていたことが発覚。饗応役の明智光秀(要潤)が首謀者をかばっていると察した信長は逆上する。
大河「豊臣兄弟!」第26回(7月5日放送)ストーリー展開(ネタバレあり)
第26回は、一見すると信澄(緒形敦)赦免や羽柴家の宴を描いた回に見えるが、実際には「本能寺の変」へ向けた重要な伏線が数多く配置されたエピソードと言える。信長が四国政策を転換して長宗我部元親(磯部寛之)との対立を決定づけたこと、光秀が外交の成果を否定され続けたこと、さらに足利義昭(尾上右近)の「可討取信長候也」の書状を巡る新事実が明かされたことで、次回の歴史的事件へ向けた緊張感が一気に高まった。
【以下ネタバレ】
天正9(1581)年、信長は安土城下の寺で茶会を開き、阿波の三好一族の訴えに応じて、長宗我部と交わした四国切り取りを認める約束を反故にした。交渉役を務めてきた光秀の説得の甲斐もなく、元親は激怒して拒絶。信長は、信孝に四国攻めを命じ、堺の豪商・今井宗久(和田正人)に必要な鉄砲をそろえるよう発注した。
茶会の直後、境内で賊が信長を襲撃。刀を抜いた僧侶に切りかかられた信長をかばった甥の信澄が腕を斬られる。苦悶する信澄の顔に、信長は信澄の父でかつて葬った自身の弟・信勝(中沢元紀)の面影を重ねた。
鳥取での戦から帰った秀吉は、小一郎とともに安土城の信長のもとに出向いてねぎらいの言葉を受ける。信長が茶会で襲撃されたと知った秀吉は、次回の茶会で側近として警護したいと申し出た。信長は一蹴し、そんな暇があるなら早く西国を落としてこいと活を入れた。
その後、信長に呼ばれた信澄に、長宗我部との内通の嫌疑がかけられる。信澄は、接触の事実は認めつつ、長宗我部との絆を守るためだったと弁明。長宗我部と毛利が手を結ぶことを懸念し、光秀がつないできた絆を断ち切るべきでないと進言した。責任は自身にあると割って入ろうとする光秀を蹴り倒した信長は、信澄が寺で襲撃した賊をも手引きしたとまで断じ、潔白を訴える信澄に「追って沙汰する」と告げると、光秀に監視を命じた。
光秀から話を聞いた小一郎と秀吉は、信澄を救う策を練る。秀吉は養子にしていた信長の五男・秀勝(柊木陽太)の初陣にあたり、実父である信長じきじきの激励を賜りたいと、長浜城へ招いた。慶(吉岡里帆)の指導の下、なか(坂井真紀)やとも(宮澤エマ)ら羽柴家の女性たちが、不慣れな踊りに挑み、信長を笑わせて懐柔し、信澄の放免も請うのが狙いだった。
宴の当日、女性たちのぎこちない踊りに、信長も苦笑い。酔いも回った頃合いで、秀吉は信澄の話題を切り出す。信長は激高して膳を蹴散らしたが、秀吉は確証もなく処罰すれば信長を恨む者を増やすだけだと率直な不安をぶつけた。空気が凍り付くなか、酔いが回った女性陣が泣き出したり、居眠りしたりと醜態をさらし始める。さらに、飲めない酒を無理して飲んでいた寧々(浜辺美波)が、酔った勢いで秀吉への本音をぶちまけて酔いつぶれてしまう。その様子に毒気を抜かれた信長は、酒の飲み比べで信澄の処遇を決めようと秀吉に提案。羽柴家の面々の応援を受け、大きな盃を延々と煽り続ける2人の勝負は夜更けまで続き、ついに秀吉が制した。
翌朝、信長は約束どおり信澄を赦免すると秀吉に告げる。近ごろ、信澄に弟の影を見ていたことで目が曇っていたと自省する信長に対し、秀吉は、信長とともにみなが喜ぶ新しい世を作りたいと述べた。新しい世の姿がどういうものがわからないという信長は、空を見上げながら、「1つだけ思い当たるのは…この空じゃ。空には境目がない。境目がなければ争いが起きることもない。空は、どこまでも一つじゃ。わしはそういう国をつくりたい」と語った。秀吉は、それなら自分が太陽となって信長が作り上げた国を照らし続けると返す。信長はそれでは一番目立つのは秀吉だと声を荒らげつつ、自身の羽織ものを脱いで秀吉にかけ「よき侍になりおったわ」と伝えた。秀吉はボロ泣きして空を仰いだ。
赦免された信澄は、義父の光秀から、今後は信長から誤解をされないために言動に注意するよう助言されると、光秀が密かに受け取った義昭からの「可討取信長候也(信長を討ち取るべし)」と書かれた文を信長に知られないよう気をつけろと返す。そして、なぜそれを知っているのかと動揺する光秀に顔を近づけ「あれを書いたのは、この私でございます」と衝撃の事実を打ち明けた。

