シェーグレン症候群によるかゆみに対する治療とケア

病院ではシェーグレン症候群に伴う皮膚の乾燥やかゆみに対してどのような治療を行いますか?
皮膚の乾燥やかゆみがある場合、まず基本になるのは保湿剤を使って皮膚のうるおいを補い、バリア機能を保つことです。乾燥が強いときは、クリームや軟膏などを中心に、毎日こまめに外用していく対応が行われます。刺激の少ない洗浄や、石けん・洗剤の使いすぎを避けることも大切です。かゆみが強い場合は、乾燥だけでなく湿疹様の変化や皮膚炎が重なっていないかも確認します。赤みや炎症がある場合には、その状態に応じて外用薬が使われることがありますし、紫斑や血管炎など別の皮膚病変が疑われるときは、皮膚科でさらに詳しく評価することがあります。
シェーグレン症候群では、乾燥肌のほかに湿疹、じんましん、血管炎などさまざまな皮膚症状がみられることがあります。
日常生活でできるスキンケアや乾燥対策を教えてください
日常生活では、熱いお湯で長時間入浴しないこと、入浴後すぐに保湿すること、刺激の強い石けんや洗浄剤を避けることが基本です。乾燥しやすいシェーグレン症候群では、短めのぬるめの入浴やシャワー、優しい洗浄、そして保湿剤をしっかり使うようにしましょう。乾燥しやすい部位としては、足や腕、腹部まわりが目立ちやすいとされています。また、かゆくても強くこすらない、爪を短く整える、乾燥しやすい季節は加湿も意識するといった工夫も役立ちます。衣類は刺激の少ない素材を選び、汗や摩擦で悪化しやすい場合は、お肌あたりの優しいものを使うと負担を減らしやすくなります。シェーグレン症候群の皮膚症状では、保湿を中心とした優しいスキンケアが基本です。
皮膚以外の乾燥はどのようにケアをすればよいですか?
シェーグレン症候群では、皮膚だけでなく目やお口の乾燥への対応も大切です。目の乾燥には人工涙液などの点眼、お口の乾燥にはこまめな水分摂取、唾液分泌を促す工夫、必要に応じて人工唾液などが使われます。症状が強い場合には、処方薬や専門的な治療が必要になることもあります。お口の乾燥があるときは、少量ずつ水分をとること、口腔内を清潔に保つこと、むし歯予防を意識することが重要です。目の乾燥が続く場合は眼科、お口の乾燥やむし歯・口腔内トラブルが気になる場合は歯科や口腔外科、全身の管理は内科やリウマチ科・膠原病内科でみてもらうとよいでしょう。シェーグレン症候群では、乾燥症状ごとに適切なケアを続けることが日常の負担を減らすことにつながります。
編集部まとめ

シェーグレン症候群では、すべての方にかゆみが出るわけではありませんが、皮膚の乾燥に伴ってかゆみやひび割れ、湿疹のような変化がみられることがあります。さらに、乾燥肌だけでなく、ざらつき、発汗の低下、紫斑、血管炎による皮疹などがみられる場合もあり、症状の現れ方には個人差があります。
皮膚症状だけでシェーグレン症候群と判断することはできませんが、目やお口の乾燥、関節痛、だるさなどを伴う場合は、内科やリウマチ科、膠原病内科などへの相談が重要です。
治療では保湿を基本に、必要に応じて皮膚炎や血管炎などへの対応を行い、日常生活でも入浴方法や保湿、刺激を避ける工夫を続けることが大切です。皮膚だけでなく、目やお口の乾燥も含めて適切にケアしていくことが、症状による負担を減らすことにつながります。
参考文献
『シェーグレン症候群(指定難病53)』(難病情報センター)
『Sjögren syndrome』(DermNet)
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