今振り返ると笑い話のように思えるかもしれませんが、当時は本当に命の危機を感じた出来事です。
油断していた冬道での走行
ある冬の早朝、仕事の都合でどうしても目的地へ向かう必要があり、私はまだ薄暗い時間帯に車を走らせていました。雪は前日の降雪でうっすらと積もっていましたが、「スタッドレスタイヤを履いているから大丈夫だろう」と深く考えずに運転を続けていたのです。
やがて、ある地方の山道に入ってしばらくしたころ、予想もしなかった瞬間が訪れました。カーブを曲がろうとした途端、突然タイヤが滑り始めたのです。焦ってブレーキを踏みかけたものの、「雪道では逆効果になるかもしれない」という考えが頭をよぎり、どうにもならない不安が一気に押し寄せました。車は制御を失い、ガードレールへ向かって突っ込もうとしていました。
あわや大惨事に…
次の瞬間、私はほとんど反射的にハンドルを切り、進行方向を変えようとしました。ところが、その反動で車は逆方向にスピン! あっという間に道路を外れ、ガードレールの手前でどうにか止まりました。
ほんの数十cmでもずれていたら、崖下へ転落していたかもしれない……そう考えると、手の震えが止まりませんでした。

