内容への受け止めは?
編集部
米国立がん研究所の研究員らが発表した内容への受け止めを教えてください。
佐々木先生
今回の研究は、肝臓がんのリスクとしてこれまで注目されがちだったウイルス感染や過度な飲酒だけでなく、日常的な「砂糖入り飲料」の摂取が明確なリスクになり得ることを、大規模なデータを用いて示した点で意義深いと言えます。近年、生活習慣の乱れや肥満を背景としたMASLDに起因する肝臓がんが増加しています。砂糖入り飲料に含まれる大量の糖分は、急激な血糖値の上昇を招き、インスリン抵抗性(インスリンが分泌されているが効きにくい状態)や肝臓への脂肪蓄積を促進する要因となります。つまり、何気なく飲んでいる甘い飲み物が、知らず知らずのうちに慢性的な肝臓の炎症を引き起こし、がんが発生しやすい土壌を作ってしまう危険性があるということです。「1日1杯多く飲むごとにリスクが高まる」という具体的な指標が示されたことは、多くの人にとって自分自身の生活習慣を見直す強い動機付けになるはずです。
なお、今回の結果では人工甘味料入り飲料との関連は認められませんでしたが、健康維持の基本としては、日々の水分補給は水やお茶を中心とすることが最も望ましいと考えます。日常の些細な習慣の改善が、将来の深刻な病気を防ぐ大きな一歩になることを、ぜひ多くの人に知ってもらいたいです。
編集部まとめ
砂糖入り飲料の飲みすぎは、肝臓がんリスクを高める可能性があります。毎日の飲み物を水やお茶に置き換えるだけでも予防の一歩になります。また、定期的な健康診断で肝臓の状態を確認する習慣も大切にしましょう。
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