「何もない人なんていない」──自分を受け入れることから始まる、本当の美しさとは

誰かと競うのではなく、自分らしく輝くために

――ミセスユニバースジャパンでは「競争」ではなく「共創の場」という言葉を掲げられています。その理由を教えてください。
一人ひとりが持っている魅力や経験は、それぞれ違います。私たちはビューティーキャンプの最初に「褒めワーク」を行っています。初対面同士でお互いを2分間見て、その人の印象や素敵だと思ったところを書き出し、伝え合うワークです。

驚くほど当たるんですよ。自分では気づいていなかった魅力を、周りの人が自然に見つけてくれるんです。参加者の皆さんは、相手の良いところを認めながら、自分自身の魅力にも気づいていきます。

年齢も職業も住んでいる場所も違うので、そもそも比べようがありません。だから私たちは「競争」ではなく、お互いの強みを生かしながら、一緒により良いものをつくっていく「共創」の場だと考えています。また、私たちは「優しさの循環」をとても大切にしています。例えば、子ども食堂への支援や女性シェルターへの寄付なども、一人では難しいことでも、それぞれの得意分野を持ち寄ることで実現できます。

何もできない人なんていません。誰もが誰かの力になれる。その積み重ねが、もっと優しい社会につながっていくと信じています。

母親が変わると、子どもも変わる

――これまで多くの女性をプロデュースされてきた中で、特に印象に残っているエピソードを教えてください。
30年間介護士として働いてきた女性が、2022年、2023年と続けてファイナリストになってくださいました。見た目が変わったこと以上に印象的だったのは、その方の表情や生き方が大きく変わったことです。

周囲から「変わったね」と言われるたびに、その方は「変わったんじゃなくて、元の自分に戻っただけなんです」と話していました。若い頃は旅行やイベントの企画が好きで、人を楽しませることが大好きだったそうです。でも、結婚や子育てを経て、「妻だから」「母親だから」という役割を優先するうちに、自分らしさを少しずつ失ってしまったとおっしゃっていました。子どもには時間もお金も使うけれど、自分のために洋服を買ったり、時間を使ったりすることには罪悪感があったそうです。ところが、コンテストに挑戦する姿を見た娘さんが変わりました。「どうせ無理」と言っていた娘さんが自らコンクールへ応募し、自分の意思で進路を決めるようになったんです。その方が「子どものために我慢してきたと思っていたけれど、娘はそんなこと望んでいなかった」と話された言葉は、今でも強く印象に残っています。

母親が自分らしく生きる姿は、子どもにとっても勇気になるのだと改めて感じました。

配信元: リアルプレス