心筋梗塞で使用する治療薬の副作用はどのようなものでしょうか。メディカルドック監修医が心筋梗塞の主な治療法と治療薬でみられる主な副作用について解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「心筋梗塞」で使用する”5つの治療薬”はご存じですか?副作用と注意点も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
林 良典(医師)
名古屋市立大学
【経歴】
東京医療センター総合内科、西伊豆健育会病院内科、東京高輪病院感染症内科、順天堂大学総合診療科、NTT東日本関東病院予防医学センター・総合診療科を経て現職。
【資格】
医学博士、公認心理師、総合診療特任指導医、総合内科専門医、老年科専門医、認知症専門医・指導医、在宅医療連合学会専門医・指導医、日本緩和医療学会認定登録医、禁煙サポーター
心筋梗塞の主な治療法

心筋梗塞は、発症後できるだけ早く血流を回復させることが重要です。まずは、治療の中心となる方法を確認しましょう。
カテーテル治療
カテーテル治療は、心筋梗塞の急性期に行われる標準的な治療です。経皮的冠動脈インターベンション、PCIとも呼ばれます。手首や足の付け根の血管から細い管を入れ、冠動脈の詰まった場所まで進めて、先端のバルーンを膨らませて血管を広げます。さらに、ステントと呼ばれる金属の網状の筒を留置して、血流を保ちます。
薬物療法
薬物療法は、カテーテル治療と並行して行われる重要な治療です。すぐにカテーテル治療ができない場合には、血栓を溶かして血流の再開を目指す血栓溶解療法が選ばれることもあります。また、カテーテル治療を受けた後も、ステントの中に血栓ができて再び詰まるのを防ぐために、複数の薬を組み合わせて治療します。さらに、薬物療法には、心臓の負担を軽くして心不全への移行を抑える役割や、将来の再発を防ぐ二次予防の役割もあります。
心筋梗塞の治療薬でみられる主な副作用

抗血小板薬や抗凝固薬は、出血しやすくなることが大きな副作用です。青あざや鼻血のほか、消化管出血などの重い出血が起こることもあります。スタチンは、筋肉の痛みなどを伴う横紋筋融解症、肝機能障害がみられることがあります。β遮断薬は、血圧低下や徐脈、心不全の一時的な悪化、気管支喘息の誘発や悪化が起こることがあります。ACE阻害薬やARBは、血圧低下や腎機能障害、高カリウム血症がみられ、ACE阻害薬は空咳が出ることがあります。硝酸薬は頭痛やほてり、めまい、血圧低下が起こることがあります。利尿剤は、脱水や電解質異常、腎機能の悪化がみられます。

