本当に変えるべきだったのは
翌日、私は子どもたちに聞きました。
「これ、使いにくかった?」
すると少し考えてから、気まずそうに「うん。どこに何があるか分かりにくいかも……」と答えてくれました。
その言葉にハッとしました。
私はずっと「片付けさせること」ばかり考えていました。でも実際には、使う本人たちのことをほとんど考えられていなかったのです。
子どもが片付けないのではなく、片付けにくい環境を作っていたのは私だったのかもしれません。
子ども目線の仕組みづくり
それから私は、収納ルールを根本から見直すことにしました。
重い箱は下段へ移動し、細かい仕切りはやめて大きなボックスに放り込む「ポイポイ収納」へ。
ラベルもオシャレな文字から、一目で分かる大きな文字と写真へ変更。
すると、以前よりも子どもたちが自分で片付ける場面が増え、「自分でできるよ!」と言う姿も見られるようになったのです。
もちろん今でもリビングが散らかる日はあります。
でも、以前のように目くじらを立てて怒鳴ることはほとんどなくなりました。
子どもの行動を変えようとする前に、環境や仕組みを見直してみること。
あの日、床に座って見えた景色は、収納だけでなく私自身の考え方まで変えてくれたような気がしています。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。

