受診・検査・治療の流れ
編集部
原発性副甲状腺機能亢進症が疑われる場合、何科を受診すればよいのでしょうか?
川名部先生
まずは内科や内分泌内科への相談がよいでしょう。近くにかかりつけ医がいる場合は、そちらに相談してもよいかと思います。
編集部
どのような検査を行うのでしょうか?
川名部先生
血液検査でカルシウム値や副甲状腺ホルモンを確認します。また、別の疾患と鑑別するために、尿検査で尿中のカルシウム排泄量を測定します。さらに必要に応じて、頸部(けいぶ)の超音波検査やCT、シンチグラフィ(微量の放射性物質を用いて臓器の状態を画像で調べる検査)などで副甲状腺の状態を調べます。原発性副甲状腺機能亢進症が疑われる場合は、骨密度検査で骨粗しょう症の有無を確認するほか、腎臓や尿路に結石ができていないかを調べるために、腹部超音波検査を行うこともあります。
編集部
原発性副甲状腺機能亢進症だった場合、どのような治療を行うのでしょうか?
川名部先生
原因となっている副甲状腺腺腫などが確認された場合には、手術が根治的な治療となります。ただし、すべての患者さんに手術が必要というわけではありません。症状の有無やカルシウム値、骨粗しょう症や尿管結石の有無などを総合的に評価し、軽症では経過観察の場合もありますし、対症療法として薬物療法を選択する場合もあります。患者さんの状態に応じて治療方針を決定します。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
川名部先生
尿路結石を繰り返す人の中には、背景に原発性副甲状腺機能亢進症が隠れていることがあります。泌尿器科で結石の治療を受けていても、その原因が見つからないままになっている人は少なくありません。また、健康診断で高カルシウム血症を指摘されても、自覚症状がないために精密検査を受けないまま過ごしているケースもあります。実際に、この病気を治療することで、長年繰り返していた結石が起こらなくなった人もいます。
尿路結石を何度も繰り返している場合や、高カルシウム血症を指摘されたことがある場合は、一度医療機関に相談してみてください。
編集部まとめ
尿管結石の背景には、水分不足や食生活だけでなく、原発性副甲状腺機能亢進症のような病気が隠れている場合もあります。特に、結石を繰り返している人や、高カルシウム血症を指摘されたことがある人は注意が必要です。「体質だから」と自己判断せず、必要に応じて詳しい検査を受けてください。

