●「日本の外交関係を危うくする」
声明は最後に、外国人排斥デモなどで「日の丸」が掲げられる現状にも言及した。
国旗損壊罪が成立すれば、そうした場面で抗議する人々を「警察官に逮捕させるという使用法」が可能になるとして濫用への危惧を示した。
声明は、次のように結んでいる。
「『日の丸』をこのようにヘイトの象徴として用いることがあれば、これを保護する『国旗損壊罪』は、外国国章損壊罪とは反対に、日本の外交関係を危うくする。そのような濫用の危険のある法律は、決して制定してはならない」
●一橋大教授「そもそも法律を作るべきか議論すべき」
声明の呼びかけ人のうち2人は7月9日、東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見を開いた。
一橋大学の本庄武教授は、法案の問題点について、こう述べた。
「そもそも法律を作るべきなのかをもっと議論しなければいけません。刑事法の観点からは、この法案で何を守ろうとしているのか、処罰をしてまで守るべき価値があるのかを真剣に考えなければいけない」
立命館大学の松宮孝明・特任教授も次のようにうったえた。
「外国国章損壊罪の存在理由と、今回提案されている国旗損壊罪は、その趣旨が正反対になる危険がある。外国国章損壊罪と同列に議論していいのか、本当に日本の国のためになるのかを、時間をかけて冷静に議論していただきたい」

