女の子と男の子、それぞれの思春期
思春期には、発達の順番があります。〈図2〉にあるとおり、女の子はまず、胸のふくらみ、つまり乳房と乳頭の発達からはじまります。その後、陰毛が生えはじめます。お子さんが9歳、10歳ぐらいになるとそれとなく気にかけ、下着などを準備するご家庭は多いですが、わずか7歳での変化は想定していないでしょう。胸は段階的にふくらんでいき、やがて陰毛が出現します。
その後、しばらくしてから初経が訪れます。女の子の成長において象徴的な出来事ですから、初経が思春期のスタートのようにとらえられがちですが、実際にはその前に乳房の発達や陰毛の出現があります。つまり、思春期が進んだ結果、初経が訪れたと理解するほうが正しいのです。
通常は、前の段階を飛ばしていきなり月経がはじまるようなことはありません。ただ現れ方や程度はそれぞれで、乳房のふくらみがほとんど目立たず、陰毛も薄いまま、初経を迎える子もいるため、そう見えることはあるでしょう。

次に、男の子です。〈図3〉を見てください。最初に起きる変化は精巣が大きくなることです。生まれたときの精巣容積は約2mlで、それが約4mlになったところが思春期のスタートとされます。その後も約10mlを超えて成長していき、思春期が終わると、身体は成長しても精巣のサイズはほぼ変わらなくなります。
ただ外見からはわかりにくいので、本人や身近な大人が変化に気づくのは、精巣を包んでいる陰嚢(いんのう)が赤みをおびつつ大きくなりはじめ、陰毛が生え、陰茎(いんけい)の発達が進んでからでしょう。その後、ひげが出現し、声変わりがはじまるという順番です。

〈図2〉〈図3〉と、〈図1〉を照らし合わせると、思春期早発症の診断基準は、通常の発達段階と比べると2~3年前倒しになっていることがわかるでしょう。思春期早発症とは、通常の思春期と違う現象が起きたり、特別な現象があったりするわけではなく、くり返しになりますが、ただ「早い」のです。
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※本記事は、『うちの子、発育が早いかな?と思ったら読む本』(監修:今西洋介〈ふらいと先生〉/日東書院本社)より抜粋・再編集して作成しました。
