●「有罪か無罪かは警察が決める」脳裏に焼きつく言葉
「捜査機関は、これが僕を首謀者とする日中合作の巨大組織犯罪で、林が巨万の金を隠しているという筋書きで捜査を始めました」
林さんは、自身が中華系であることに触れながら、大学内での派閥争いや人種差別も事件の背景にあったという見方を示す。
取り調べ中、岡山県警のある警部補から、こんな言葉を投げかけられたという。
「ジジイ、お前は何も知らん。警察が仕事をやらないと検察は仕事がない。裁判官は無知、無能、無責任の人。だから、有罪か無罪かは警察が決める」
取材中、林さんはこの言葉を繰り返し語った。

●共犯とされた男性が供述覆すも、有罪が確定
共犯者とされた男性は逮捕後、20日以上の身柄拘束を経て、検察官に対して「林さんの指示でやった」と供述した。
しかし、公判では供述を覆した。
弁護側は捜査段階の供述の信用性を争ったが、裁判所は伝聞証拠の例外規定を根拠に供述調書を採用し、公判証言は退けた。
林さんは「あの警察官の言葉どおりになった」と振り返る。
控訴、上告も退けられ、2007年7月に有罪判決が確定した。

