前頭側頭型認知症の治療法
根本的な治療法はまだ開発されていません。症状に合わせた薬剤を用いることが有効な場合があります。
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)
SSRIは、抗うつ薬として用いられています。前頭側頭型認知症の脱抑制や常同行動、食行動の異常などの行動障害に対し、SSRIが有効であったという報告があります。しかし、効果については現時点では限定的であり、また保険適応外であることに注意が必要です。
行動療法
精神症状や行動障害が目立つ場合、脱抑制や常同行動、食行動の異常が初期から見られます。こうした症状に細やかに対応し、社会的に許されるような行動へと置き換えていくことが可能な場合があります。デイケアや施設ケアでの取り組みのほか、家庭で介護する場合には、無理に行動を矯正せず、適宜訪問介護やレスパイトケアを活用することも良いでしょう。
抗精神病薬や抗てんかん薬
SSRIの他にも、抗精神病薬や抗てんかん薬が一部の症例で有効であったという報告もあります。しかし、これらの薬も保険適用外です。
「前頭側頭型認知症の進行速度」についてよくある質問
ここまで前頭側頭型認知症の進行速度などを紹介しました。ここでは「前頭側頭型認知症の進行速度」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
前頭側頭型認知症の寿命はどれくらいですか?
前田 佳宏(医師)
前頭側頭型認知症や、その他の前頭側頭障害を持つ方は、通常、診断後6〜8年の余命があるといわれています。しかし、個人差はあります。ほとんどの方は、病気そのものの進行や、病気に関連する問題で亡くなります。例えば、嚥下困難となり食事や液体が誤って気管に入ることで生じる誤嚥性肺炎などが死因となることがあります。
前頭側頭型認知症の好発年齢について教えてください?
前田 佳宏(医師)
前頭側頭型認知症の好発年齢は、アルツハイマー型認知症よりも若いことが多いです。40代後半から60代の方に好発するといわれています。こうした方は、社会的に仕事をしていたり子育ての最中であったりという場合も多いため、特に本人や周囲の負担は大きくなります。

