手足口病の感染対策・予防方法

手足口病にはワクチンや予防薬はありますか?
残念ながら、現在日本では手足口病に対するワクチンや予防薬は開発されていません。手足口病の原因となるウイルスは複数あります。(コクサッキーウイルスA16型、A6型、エンテロウイルス71型など)これらのウイルスは、ときに遺伝子の変異を起こし新たな流行株を生み出すこともあり、ワクチン開発が困難とされています。
そのため、手足口病の予防は日常的な感染対策を徹底するしかありません。手洗い、うがい、消毒などの基本的な衛生管理を徹底することが重要です。
治療についても特効薬はなく、対症療法が中心となります。発熱には解熱剤、口内炎の痛みには鎮痛剤や口腔用の軟膏などを使用します。多くの場合は7〜10日程度で自然に回復します。しかし、まれに髄膜炎、小脳失調症、急性弛緩性麻痺(AFP)、脳炎などの中枢神経系合併症などの合併症を起こすことがあるため、体調をよく観察することが必要です。
自宅でできる手足口病の感染対策を教えてください
家庭でできる手足口病の感染対策として重要なことは、上述したように手洗いの徹底です。石鹸を使って指の間や爪の周り、手首まで丁寧に洗いましょう。特に食事前、トイレ後、おむつ交換後、外出から帰った後の念入りな手洗いを習慣にしましょう。手洗いは手足口病に限らず、そのほかの感染症の予防にもなります。生活のなかでは、感染者とのタオルの共用は避け、ペーパータオルを使用するか、一人一枚のタオルを用意します。食器や歯ブラシも個人専用とし、使用後は熱湯消毒するか食器洗い乾燥機で高温洗浄します。おもちゃは定期的に消毒し、口に入れやすいものは特に注意して消毒しましょう。
また、換気も重要で、1時間に1回は窓を開けて空気を入れ替えましょう。乾燥しているとウイルスが蔓延し感染リスクが高くなります。
手足口病を発症後、何日程度感染させる力がありますか?
手足口病の感染力は、発症前から症状消失後まで長期間続きます。潜伏期間(感染してから発症するまで)は文献によりさまざまですが約2〜7日程度です。発症後の約1週間は特に感染力が強い時期です。この期間は唾液や鼻水、水疱の中に大量のウイルスが含まれています。
糞口感染では、便へのウイルス排出が症状消失後も2〜4週間、場合によってはそれ以上続く可能性があります。このため、症状が治まった後も、おむつ交換やトイレ後の手洗いを徹底する必要があります。
また、出席停止期間については明確には定められておらず、学校保健安全法でも出席停止の対象になっておりません。水疱が完全に消失していなくても、全身状態が良好であれば登園・登校をしていいとされています。ただし、各施設の判断で自宅療養を求められることもあります。
上述のとおり症状消失後も感染対策を意識することが重要です。
幼稚園・保育園や学校、職場で手足口病が流行っているときに気を付けることを教えてください
登園・登校時は、子どもの体調を入念にチェックします。微熱、食欲不振、口の中の違和感など、感染時は初期症状に気がつけるようにしておきましょう。手足や口の中を観察し、小さな発疹がないか確認します。家庭では、帰宅後すぐに手洗い・うがいをし、着替えをする習慣をつけることも重要でしょう。
また、大人の感染対策も必要です。成人のほとんどは不顕性感染をしているため発症リスクは小児と比べると低くはありますが、感染対策を怠ると感染するため、手洗いを始めとした対策は徹底しましょう。
編集部まとめ

手足口病は、主に乳幼児に流行するウイルス性感染症で、毎年夏場を中心に多くの子どもたちが感染します。原因となるウイルスは複数存在し、一度感染しても別のウイルスに感染する可能性があるため、繰り返しかかることもあります。
感染経路は主に飛沫感染、接触感染、糞口感染の3つで、症状が治まった後も便から2〜4週間はウイルスが排出され続けるという特徴があります。
手足口病に特異的な治療法はないため、手洗いをはじめとした生活のなかでの予防が大切になります。
参考文献
国立健康危機管理研究機構感染症情報提供サイト手足口病
東京都感染症情報センター手足口病とは
- 「手足口病が大人」にうつる期間はいつ?大人にうつる理由も解説!【医師監修】
──────────── - 「梅毒」を発症すると「手の甲」にどんな症状が現れるかご存知ですか?【医師監修】
──────────── - 「大人が手足口病」を発症すると現れる症状はご存知ですか?【医師監修】
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