「リバウンドする人」と「しない人」の違いを医師が解説 大切な考え方やポイントとは?

「リバウンドする人」と「しない人」の違いを医師が解説 大切な考え方やポイントとは?

内科、糖尿病内科など肥満治療を行う外来で目標体重を達成しても、「卒業後に戻ってしまうのでは」と不安に感じる人は少なくありません。大切なのは、数字だけでなく生活習慣そのものを整える意識です。リバウンドしにくい体をつくるための考え方やポイントについて、中島内科クリニック院長の中島茂先生に話を聞きました。

※2026年4月取材。

中島 茂

監修医師:
中島 茂(中島内科クリニック)

横浜市立大学医学部卒業。その後、藤沢市民病院、横浜市立大学医学部附属浦舟病院(現・横浜市立大学附属市民総合医療センター)内科部長、横須賀共済病院内科部長・栄養管理科部長を務める。2003年、神奈川県横須賀市に「中島内科クリニック」を開院。

ダイエットしたあと、なぜリバウンドするのか?

ダイエットしたあと、なぜリバウンドするのか?

編集部

肥満治療を行う外来を卒業したあと、なぜ体重が戻るケースがあるのですか?

中島先生

卒業によって生活への意識が下がり、気のゆるみが生じやすいからです。肥満治療を行う外来に通っている間は、定期受診や体重測定、食事指導などがあるため、自然と生活への意識が高まります。しかし、減量中は食事量や生活習慣を意識的に整えていたにもかかわらず、通院が終了した途端に以前の食べ方に戻ってしまうケースは珍しくありません。卒業後は「痩せる目標」から「維持する目標」へ意識を切り替える必要があります。

編集部

リバウンドしやすい人には、どのような特徴がありますか?

中島先生

短期間で一気に痩せようとした人や、厳しい食事制限を行った人、運動習慣が身についていない人は、卒業後にリバウンドしやすいといわれています。また、ストレスを食べる行為で解消する癖をもつ人や、忙しくなると生活が乱れやすい人も注意が必要です。無理な方法で痩せたケースほど、その反動は大きくなりやすいと考えてよいでしょう。

編集部

ゆっくり時間をかけてダイエットをした人は、リバウンドしにくいのでしょうか?

中島先生

はい、目標体重に達した後もリバウンドしにくくなる人が多いです。時間をかけて健康的な生活習慣を無理なく身につけられた人は、食事や運動を自己管理する習慣が形成されており、元の生活に戻りにくくなるためです。

編集部

そのほか、リバウンドしにくい人にはどのような傾向がありますか?

中島先生

減量による体調や見た目の変化といったメリットを実感し、「この状態を維持したい」という主体性を持てる人ほど体重を保ちやすくなります。反対に、言われるがまま受動的に取り組むだけだと、元に戻りやすい人も一定数見かけます。

編集部

卒業後のリバウンドを防ぐには、まず何を意識すべきですか?

中島先生

卒業が「終わり」ではなく「スタート」だという意識を持つ点です。減量中と同じ厳しさを続ける必要はありません。しかし、体重や体調を定期的に確認し、自身の生活を客観的に見る習慣は残しましょう。

編集部

自分の生活を自己管理する意識が大切なのですね。

中島先生

ただ、自己管理を徹底するのは難しい側面もあります。目標達成後も定期的なフォローを受けることで、効果として理想体重を長く維持しやすくなるだけでなく、肥満以外の疾患にも気が付きやすくなることもあります。

編集部

そのまま通い続けられるならよいものの、「目標体重に達したら卒業」という医療機関もあると思います。

中島先生

そうですね。その場合は自己管理を覚え、ダイエット習慣を継続する必要があります。自己管理、継続の意識の有無で、リバウンドするかどうかが変わります。

リバウンドしないために気をつけるべきポイント

リバウンドしないために気をつけるべきポイント

編集部

リバウンドを防ぐ食事において、最も大切なポイントは何ですか?

中島先生

極端な我慢をしない点は大切です。食事量を急に増やしたり減らしたりすると、心身ともに不安定になり、結果として過食につながりやすくなります。目標達成後は、糖質や脂質をゼロにするのではなく、主食・主菜・副菜をそろえた食事を基本とし、腹八分目を意識するよう心がけてください。

編集部

「腹八分目」が大事なのですね。

中島先生

満腹になるまで食べ過ぎない意識が重要です。「糖質制限がよい」「脂質制限がよい」といった考え方はあるものの、どの方法であっても最終的に摂取カロリーが過剰になれば体重は減りません。栄養バランスを意識しつつ、適切な摂取量を守る姿勢が求められます。極端な制限に偏るのではなく、自分にとって無理なく続けられる方法で食事量を調整していく取り組みが、健康的に体重をコントロールする基本となります。

編集部

運動はどのくらい必要ですか?

中島先生

激しい運動は必要なく、1日20~30分のウォーキングや階段の昇降など、無理なく続けられる運動を生活に組み込むだけで十分です。リバウンド予防において大切なのは、短期間だけ頑張る取り組みではありません。さらに、筋肉量を維持する目的で、スクワットや軽い筋力トレーニングを取り入れましょう。

編集部

そのほか、気をつけるべき点はありますか?

中島先生

具体的に数値化して目標を持つ点です。ただ「痩せたい」と思うだけでは体重管理の継続は難しいため、定期的に体重を測る、歩数計で歩数を確認するといった工夫が求められます。自分の状態を客観的に把握するセルフモニタリングを意識しましょう。

配信元: Medical DOC

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