「血圧の薬における副作用」についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「血圧の薬における副作用」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
血圧の薬を飲んで副作用が起きることはありますか
伊藤 陽子(医師)
すべての薬には副作用の可能性があるため、血圧の薬で副作用が起こることはあります。
たとえば、薬が効きすぎて血圧が下がりすぎてふらついたり、薬の作用メカニズムによって咳やむくみが出たりすることが考えられます。しかし、副作用はすべての患者さんに起こるわけではありません。
副作用のリスクよりも、高血圧を放置して脳卒中や心筋梗塞になるリスクの方が高いため、処方された薬は基本的にしっかりと服用しましょう。ただし、気になる症状があらわれたら、主治医へご相談ください。
主な血圧の薬の副作用の症状は何でしょうか
伊藤 陽子(医師)
主な血圧の薬には、以下のような副作用があります。
・Ca拮抗薬:足のむくみ・ほてり・動悸・歯肉肥厚
・ACE阻害薬:空咳
・利尿薬:脱水・頻尿・ミネラルバランスの崩れ
・β遮断薬:徐脈・だるさ・気管支喘息の悪化
・すべての血圧の薬:血圧低下によるめまいやふらつき。
また、薬がからだに合わないとアレルギー反応が出て、かゆみや発疹が出る可能性もゼロではありません。薬の服用後に気になる症状があれば、主治医へご相談ください。
高血圧の薬は副作用で認知症リスクが高まる恐れがあるのでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
「血圧の薬で認知症リスクが高まる」は、基本的には誤解です。
むしろ、高血圧そのものが認知症の大きなリスク因子です。高血圧を放置すると、アルツハイマー型認知症や血管性認知症のリスクが高まることが分かっています。
ただし、薬が効きすぎて血圧が下がりすぎると、注意が必要なケースもあります。脳血流を調節する機能が低下している高齢者では、血圧が下がりすぎると脳への血流が不足して認知機能に悪影響を及ぼす可能性や、起立性低血圧と認知機能低下の関連を示す報告もあるためです。
一番大切なのは、医師の指導のもとで血圧を適正なコントロールすることです。自己判断で薬をやめず、適切に管理することが、認知症予防につながります。
降圧剤を飲んでいる人がグレープフルーツジュース以外に注意すべき食事はありますか?
伊藤 陽子(医師)
降圧剤を飲んでいる方は、グレープフルーツジュース以外に以下のような食事に注意しましょう。
・グレープフルーツと同様にカルシウム拮抗薬の作用を強める可能性のある、夏みかん・ブンタン・はっさくなど
・カルシウム拮抗薬の作用を弱める可能性のある、セントジョーンズワート(健康食品)
・血圧を上げる可能性のある、塩分の多い食事
・肥満を招き血圧を上げやすくする、脂質の多い食事
ただし、柑橘類でもみかんやネーブル、レモン、バレンシアオレンジなどは、降圧剤への強い影響を心配する必要はありません。基本的には、バランスよく栄養を摂り、食べすぎないことが大切です。気になる点は主治医や、医療機関に在籍していれば管理栄養士へ相談してみましょう。
まとめ 血圧の薬における副作用が起きたら主治医へ相談しよう!
どの薬にも副作用が起こる可能性はあるため、血圧の薬でも副作用が起こる可能性はあります。
代表的な副作用は、血圧降下によるふらつきやめまい、カルシウム拮抗薬のむくみや動悸、ACE阻害薬の空咳などですが、どのような副作用が起こるかは人によって異なります。
薬を服用していて気になる症状が出た場合は、自己判断で薬をやるまえにまずは主治医へ相談しましょう。

