1トンの海水から生まれる、わずか20キロの輝き

塩分濃度20%程度まで濃縮した塩水は、そこからさらに余分な雑味成分を分離させます。最後に別の平窯でじっくりと低温で水分を飛ばしていくと、純白で美しい塩の結晶が現れます。
最終的に1トンの海水は、約2日間かけてわずか20キロの塩へと姿を変えます。出来上がった塩は、結晶がキラキラと光を反射して、なんとも言えない美しさです。

尖りのない、奥深い「旨味」の秘密
一口に含むとジワリと塩気が滲み、奥深い旨味が広がります。精製塩のような尖った塩味がないので、そのまま食べても「しょっぱい!」とはなりません。
「いわゆるナトリウム塩だけじゃなくて、カリウムやカルシウムが微量に結晶をコーティングしているんです。それが先に舌に触れることで、塩気が柔らかく感じるんですよ」
「義父から教わった作り方を守りつつ、毎日『どうしたらもっと美味しくなるかな?』と試行錯誤しながら作るのが楽しいですね。目指すのは雑味のない塩。雑味が抜けると、出汁のような、いわゆる旨味だけが残るんです」
この塩は、だだちゃ豆のほかに、天ぷらやおにぎり、お刺身などにつけても美味しさが一層引き立ちます。
「枝豆に塩をかけて食べたお子さんが『この塩美味しい!』と言っていたよ、とお客様からお電話をいただいたんです。その時は、塩づくりをしていて一番嬉しかったですね」
そう語る本間さんは、はにかんだ笑顔を見せてくれました。

