糖尿病性腎症のよくある質問

糖尿病になると必ず腎症を発症しますか?
糖尿病になったからといって、必ず腎症を発症するわけではありません。糖尿病性腎症の発症には、糖尿病の期間や血糖管理の状態、高血圧、脂質異常症、肥満、喫煙などが関係します。一般に、腎症のサインである微量アルブミン尿が現れるまでには、糖尿病の発症から長い年月がかかることがあります。一方で、短期間で進行する方もいれば、長く糖尿病があっても腎機能が保たれる方もいます。自分が発症しやすいかどうかだけにとらわれるより、定期検査で今の腎臓の状態を知ることが現実的な対策です。尿アルブミンや尿蛋白、eGFRを確認し、変化があれば早めに治療内容や生活習慣を見直すことが、腎症の予防や進行抑制につながります。
糖尿病性腎症は治る病気ですか?
糖尿病性腎症が改善するかどうかは、みつかった段階によって異なります。微量アルブミン尿の段階であれば、血糖や血圧の管理、腎臓を守る薬の使用、生活習慣の見直しによって、尿アルブミンが正常範囲に戻ることがあります。この段階では、寛解を目指せる可能性があります。一方で、腎臓の組織が広く硬くなり、腎機能低下が進んだ段階では、壊れた組織をもとどおりに戻すことは難しいです。その場合は、残っている腎機能をできるだけ保ち、透析が必要になる時期を遅らせることが治療の中心です。SGLT2阻害薬などの治療選択肢も増えており、進行した段階でも悪化のスピードを緩やかにすることを目指せます。
編集部まとめ

糖尿病性腎症は、高血糖が長く続くことで腎臓の細い血管が傷つき、アルブミン尿や腎機能低下を起こす病気です。初期には自覚症状が乏しく、むくみやだるさが出たときには進行していることもあります。一方で、微量アルブミン尿の段階でみつけられれば、血糖や血圧の管理、薬物療法、生活習慣の見直しによって、腎機能を守れる可能性があります。
糖尿病の治療中は、血糖値だけでなく、尿アルブミンや尿蛋白、eGFRも定期的に確認しましょう。尿検査や血液検査で異常を指摘された場合は、症状がなくても先延ばしにせず、主治医に相談してください。早めに対応することで、透析や心血管疾患のリスクを下げ、これまでの生活を続けやすくなります。
参考文献
『糖尿病診療ガイドライン2024 第9章 糖尿病性腎症』(日本糖尿病学会)
『エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023』(日本腎臓学会)
『CKD診療ガイド2024』(日本腎臓学会)
『わが国の慢性透析療法の現況 (2024年12月31日現在)』(日本透析医学会)
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