脳腫瘍のグレード別の余命はどのようなものでしょうか。メディカルドック監修医が脳腫瘍の概要と種類、グレード別の余命について解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。
※この記事はメディカルドックにて『「脳腫瘍の余命」はご存知ですか?グレード別に医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
村上 友太(医師)
医師、医学博士。
福島県立医科大学医学部卒業。福島県立医科大学脳神経外科学入局。星総合病院脳卒中センター長、福島県立医科大学脳神経外科学講座助教、青森新都市病院脳神経外科医長、東京予防クリニック院長を歴任。現在は神宮前統合医療クリニックなどで脳機能向上、認知症予防を中心に診療している。
【資格・所属】
日本脳神経外科学会専門医
日本脳卒中学会専門医
日本抗加齢医学会専門医
日本健康経営専門医
「脳腫瘍」とは?
脳腫瘍とは、脳そのものや、脳の周りの組織(脳神経、髄膜(ずいまく:脳を包む膜)、下垂体(かすいたい:ホルモンを出す小さな器官)など)にできる腫瘍(できもの)の総称です。できる場所や、どんな種類の細胞から発生したかによって、非常に多くの種類があり、おとなしい良性のものから、進行が早く治療が難しい悪性のものまで様々です。症状は、腫瘍の大きさ、できた場所、成長する速さによって異なり、頭痛、吐き気、手足の麻痺(まひ)、感覚の異常、見え方の異常、性格が変わる、物忘れなどの認知機能の低下、痙攣(けいれん)などが現れることがあります。
脳腫瘍の種類
脳腫瘍は、発生した場所によって「原発性脳腫瘍(げんぱつせいのうしゅよう)」と「続発性脳腫瘍(ぞくはつせいのうしゅよう)または転移性脳腫瘍(てんいせいのうしゅよう)」の大きく2つに分けられます。
原発性腫瘍
脳の組織そのもの、または脳を取り囲む組織(髄膜、脳神経、下垂体など)から発生する腫瘍です。脳腫瘍ができる頻度は、1年間に10万人のうち15人程度と言われています。
原発性脳腫瘍には様々な種類があり、顕微鏡で見たときの細胞の違いなどから、おおよそ150種類に分類されます。主な原発性脳腫瘍としては、神経膠腫(しんけいこうしゅ:グリア細胞という脳の細胞から発生)、髄膜腫(ずいまくしゅ:脳を包む膜から発生)、下垂体腺腫(かすいたいせんしゅ:下垂体から発生)、神経鞘腫(しんけいしょうしゅ:脳神経を包む細胞から発生)、頭蓋咽頭腫(ずがいいんとうしゅ:脳の底の部分に発生)などがあります。
脳腫瘍の症状は、腫瘍ができた場所や大きさによって本当に様々です。例えば、頭痛、痙攣(けいれん)、手足の麻痺(まひ)、感覚の異常、見え方の異常、性格が変わる、物忘れなどの認知機能の低下、ホルモンの分泌異常による症状、聞こえが悪くなる、耳鳴り、めまいなどが現れることがあります。
続発性腫瘍(転移性脳腫瘍)
体の他の部分にできた癌(肺癌、乳癌、大腸癌など)が、血液の流れに乗って脳に移動し、そこで増殖したものです。近年、癌の治療が進歩し、体全体の癌が抑えられるようになった一方で、脳に転移する頻度が増える傾向があります。

