【認知症は20代から始まることも?】現役内科医が教える「認知症リスクを下げる食べ物」とは?

【認知症は20代から始まることも?】現役内科医が教える「認知症リスクを下げる食べ物」とは?

「太る」だけじゃない、糖が脳に与える影響

太る、眠くなるなど体への影響から、近年糖を控えようと意識している方も多いかと思います。これまで糖の摂りすぎというと、体重や血糖値の話として語られることがほとんどでした。しかし本書が焦点を当てるのは、糖と脳のパフォーマンスとの関係です。

実は1970年代からインスリンは脳にも存在し、インスリンの異常で脳の認知機能が低下し、アルツハイマーなどの認知症につながることがわかってきました。認知症と聞いてピンとこなくても、「認知症の進行は20歳前後から始まっている場合もあり、最初の兆候はほとんど表に出ない」と指摘するのが、本書の著者である下村健寿さん。

下村さんは英国オックスフォード大学で研究を積み、糖と脳の研究分野で知られる現役の内科医です。下村さんは糖の過剰摂取が脳に影響を及ぼし、自覚症状なく脳が毒された状態を「糖毒脳」と定義しています。

悪者にされがちな糖ですが、生きる上で欠かせない重要な栄養素の一つです。そこで下村さんが提唱するのが、糖を「制限」するのではなく、「制御」してうまく使いこなすという考え方です。欠かすことのできない糖を取りながら、脳を守る。今回は、本書から糖を上手に制御する食事法やリスクを下げる食べ物をご紹介します。

糖を上手に制御する食べ方4つのコツ

コツ01:食事は朝・昼・晩の3回しっかりとる

糖の過剰摂取で血糖値が高い状態が続くと、血糖値を下げるホルモンである「インスリン」の効きが悪くなり、糖尿病などを引き起こすことはこれまでもよく知られてきました。近年の医学界では、アルツハイマー病を「第3の糖尿病」と呼ぶ動きもあり、下村さんも脳にとっても生活習慣を改善し、インスリンと血糖を制御するのが重要だと指摘しています。

インスリンは食事をとることで膵臓から分泌されるホルモンであるため、つまり、食事のとり方を工夫すれば、誰でも簡単にインスリンの分泌をコントロールできるようになるといいます。

下村さんがまず見直すべきと指摘するのが、食事をとる「タイミング」です。1日3回、朝・昼・晩の決まった時間に食事をとり、その3回以外の時間は何も食べないことが重要だといいます。食事回数を決めることにより、体は1日3回だけインスリンを分泌すれば良くなります。その結果、余分なインスリンを出す必要がなくなるため、十分に休息し、その力を蓄えることができるという仕組みです。

コツ02:間食は絶対にしない

タイミングの次に重要なのが、食べ過ぎないこと。下村さんが食べ過ぎの原因として警鐘を鳴らすのが「間食」です。「あまり食べていない」と思っても、自分で意識せず食事をとっているケースが多いといいます。テレビを観ながら、仕事をしながらなど、本人も気づいていない「ながら食べ」で摂取している糖質量(カロリー)を正確に計算したところ、3度の食事の摂取カロリー量を上回っていたこともあったのだとか。

朝・昼・晩の3食に満足できていないと、人は無意識のうちに追加で食べ物を摂取しようする傾向があるため、ながら食べを防ぐためにも、3回の食事をしっかり食べることがおすすめです。

コツ03:せんべいなどの甘くない「隠れ糖質」に注意する

下村さんは、現代日本の食事はどうしても糖質過多になりがちだといいます。まずは摂りすぎている糖質を適切な量に戻すことを目標にするのが大事だそう。本書が、日頃摂取する糖の量を適切に制御するために重要だと提案するのが、「糖」として意識しないで摂取している「糖質を含む食べ物」を避けること。

糖というと、甘いものを連想しがちですが、甘くなくても糖を含んでいる食べ物は多く存在します。しょっぱいせんべいも、糖質の塊であるもち米からできていて、本書によるとなんとせんべい2枚が大盛りご飯1杯分の糖質に相当することもあるそう。米だけでなく、ジャガイモなどの主食となる穀物には甘さが関係なく糖質が含まれているので注意が必要です。

体に良いイメージのある果物も要注意。果物には、甘さの素の一つである果糖、ブドウ糖とショ糖という3つの糖が含まれています。本書では、果物は週に1〜2回ほど楽しむために食べる嗜好品と考えるのが良いと提案されています。

他にも注意したいのが調味料です。本書では「焼肉のタレ」には風味を良くするための大量の糖分が含まれていると注意が促されています。こうした場合は、商品パッケージの「栄養成分表示」をチェックして知識を積み重ねていくのも一つの手かもしれませんね。

コツ04:ランチは主食とおかずが分かれたものを選び、急がずに食べる

米やパンには糖質が多く含まれていますが、主食のため欠かすことはできません。そのためせめて気をつけたいのが「食べる順番」です。

下村さんがおすすめするのが、最初に野菜を食べ、次におかず、そして最後にお米(主食)を食べる方法です。そうすることで、血糖値上昇を緩やかにでき、おかずとセットにして大量のお米を食べることがなくなるので「おかわり対策」にもなるといいます。

野菜、おかず、お米が分かれている食事例

お米(主食)から食べないためにも、大事なのが「おかず」。時間のないランチではさっと食べられるサンドイッチやラーメンが重宝しますが、穀物であるパンや麺と、おかずとなる具材を同時に食べるメニューは急激な血糖値の上昇を招いてしまいます。また急いで食べる「早食い」自体も血糖値上昇の原因に。なるべくおかずと主食を別々に食べるランチを選び、時間をかけて食べたいものですね。

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