「脳腫瘍の余命」についてよくある質問
ここまで脳腫瘍の余命などを紹介しました。ここでは「脳腫瘍の余命」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
脳腫瘍を発症すると何年生きられるのでしょうか?
村上 友太(むらかみ ゆうた)医師
脳腫瘍と診断された場合の生存期間は、腫瘍の種類、悪性度(グレード)、発生した場所、大きさ、どのような治療を行ったか、そして患者さん自身の年齢や全身状態など、本当に多くの要因によって大きく異なります。良性腫瘍であるグレードIの腫瘍で、手術で完全に摘出できた場合は、一般的には健康な人と変わらないくらいの寿命が期待できます。一方で、悪性度の高いグレードIVの膠芽腫の場合、平均生存期間は12~18ヶ月程度と報告されています。余命について、一般的な傾向をお伝えすることはできますが、正確な予測は非常に難しいことをご理解ください。最も大切なことは、担当の医師としっかりとコミュニケーションを取り、治療方針について十分に理解し、前向きに治療に取り組むことです。
脳腫瘍は完治するのでしょうか?
村上 友太(むらかみ ゆうた)医師
脳腫瘍の種類や悪性度によって、完全に治る可能性は大きく異なります。良性腫瘍であるグレードIの髄膜腫や神経鞘腫などで、手術で完全に摘出できた場合は、再発のリスクは低く、完治に近い状態を目指せる場合があります。しかし、悪性腫瘍であるグレードIIIやIVの神経膠腫(特に膠芽腫)は、周りの脳の組織に染み込むように広がることが多く、手術で完全に摘出することが非常に難しいため、現時点では完全に治すことは難しいと言わざるを得ません。脳腫瘍の治療は、日々進歩しています。諦めずに、担当の医師とともに、ご自身にとって最善の治療法を探っていくことが大切です。
編集部まとめ
この記事では、脳腫瘍の種類とグレード別の生存期間の目安、症状、検査法、そして治療法について解説しました。脳腫瘍と診断された場合、最も重要なことは、ご自身の腫瘍の種類やグレードを正確に理解し、担当の医師と十分に話し合い、納得のいく治療法を選択することです。もし、頭痛、痙攣(けいれん)、手足の麻痺(まひ)、感覚の異常、見え方の異常、物忘れなどの症状が現れた場合は、自己判断せずに、速やかに脳神経外科を受診してください。

