橋本病の首の腫れについてよくある質問

腫れはどのくらいの大きさになりますか?
橋本病による首の腫れは、見た目ではほとんどわからない程度から、首の前側がふくらんでみえる程度まで幅があります。軽い腫れの場合は、医師が触診したり超音波検査をしたりして初めてわかることがあります。少し大きくなると、首を反らせてつばを飲み込んだときに、甲状腺のふくらみが上下に動くことで気付く場合があります。さらに腫れが大きい場合は、通常の姿勢でも首の前側が太くみえることがあります。まれに甲状腺が大きくなると、気管や食道を圧迫し、のどの違和感、飲み込みにくさ、息苦しさにつながります。一方で、橋本病が長く経過して甲状腺が小さく縮むこともあり、その場合は首の腫れが目立たず、甲状腺機能低下症としてみつかることがあります。
腫れに気付いたときは何科を受診すべきか教えてください
首の前側、のどぼとけの下あたりに腫れやしこり、違和感がある場合は、内分泌内科や代謝内科、甲状腺外来を受診するとよいです。甲状腺の手術を行う内分泌外科や、首まわりの病気を診る耳鼻咽喉科、頭頸部外科でも診察を受けられます。近くに甲状腺を専門に診る病院がない場合は、まず一般内科で相談しても構いません。血液検査でFT3、FT4、TSH、Tg抗体、TPO抗体を調べることで、甲状腺機能や橋本病の可能性を評価できます。超音波検査を行えば、腫れの広がりやしこりの有無も確認できます。精密検査や細胞診が必要な場合や、甲状腺がんなどが疑われる場合は、甲状腺の専門の医師がいる病院へ紹介されます。
編集部まとめ

橋本病は、自己免疫の異常によって甲状腺に慢性的な炎症が起こる病気です。炎症や免疫細胞の浸潤によって、甲状腺全体が腫れるびまん性甲状腺腫大を起こすことがあります。橋本病による腫れは、通常は痛みを伴わず、ゴムのような硬さで、つばを飲み込むと上下に動くことが特徴です。甲状腺ホルモンが保たれている場合もありますが、経過中に甲状腺機能低下症が現れることもあります。
首の腫れに加えて硬いしこりを触れる、急に腫れが大きくなる、声がかすれる、飲み込みにくい、息苦しいといった変化がある場合は、自己判断で様子をみ続けず、内分泌内科や甲状腺を扱う病院で相談しましょう。血液検査や超音波検査で状態を確認し、必要に応じて細胞診を受けることで、橋本病だけでなく、甲状腺がんや悪性リンパ腫などの合併にも対応しやすくなります。
参考文献
『慢性甲状腺炎(橋本病)の診断ガイドライン』(日本甲状腺学会)
『橋本病(慢性甲状腺炎)』(日本内分泌学会)
- 「橋本病」の疑いがあると「血液検査の数値」はどうなるかご存知ですか?【医師監修】
──────────── - 自己免疫疾患「重症筋無力症の診断基準」は?医師が”他の病気との見分け方”も解説!
──────────── - 『甲状腺』の異常を真っ先に知らせる「TSH」、高い・低いが示す意味をご存じですか?
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