「人工肛門(ストーマ)」が必要になる”4つの病気・疾患”はご存知ですか?医師が解説!

「人工肛門(ストーマ)」が必要になる”4つの病気・疾患”はご存知ですか?医師が解説!

人工肛門(ストーマ)が必要になる病気・疾患

直腸がん

直腸がんは、肛門に近い場所に発生したり、肛門にまで広がったりすると、肛門と周辺の筋肉を切除する必要があり、永久的な結腸人工肛門が必要になる場合があります。また、直腸の一部を切除する手術では、つなぎ合わせた部分(吻合部)を保護するために、一時的に人工肛門が作られることもあります。直腸がんの主な原因としては、遺伝的な要因、加齢、喫煙、過度のアルコール摂取、運動不足などが挙げられます。治療法は、がんの進行度や発生場所によって異なり、手術や化学療法、放射線療法、分子標的薬、免疫療法などが選択されます。排便習慣の変化、血便、腹痛、原因不明の体重減少、持続的な疲労感などの症状が現れた場合は、消化器外科または消化器内科を受診してください。

炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)

炎症性腸疾患は消化管に慢性的な炎症が起こる病気です。炎症性腸疾患の原因は正確には不明ですが、遺伝的素因、免疫系の異常、環境要因などが複雑に関与していると考えられています。内科的治療で効果が得られない重症の場合には一時的か永久的小腸ストーマが必要となることがあります。持続的な血便を伴う下痢、腹痛、発熱、疲労感、体重減少、頻繁な排便などの症状が現れた場合は、消化器内科や消化器外科を受診しましょう。

下部消化管穿孔

下部消化管穿孔は小腸や大腸の壁に穴が開いた状態です。腸の内容物が腹腔内に漏れ出し、重篤な感染症を引き起こす可能性があります。穿孔の原因はがんなどの悪性疾患や、大腸に小さなポケット(憩室)に炎症が起こる憩室炎、炎症性腸疾患などの良性疾患、外傷などです。穿孔を修復するためには手術が必要であり、修復部位を保護し、治癒を促進するために一時的ストーマが作成されることがあります。広範囲の損傷の場合には、まれに永久的ストーマが必要となることがあります。症状は突然の激しい腹痛、発熱、悪寒、吐き気、嘔吐、ショック症状(頻脈、低血圧など)などさまざまです。このような症状が出現した場合には直ちに一般外科、消化器科、救急科を受診してください。歩行が難しいような状況であれば、躊躇なく救急車を呼んでください。

鎖肛

鎖肛とは生まれつき肛門と直腸が正常に形成されない先天性疾患です。鎖肛の赤ちゃんは生後すぐに一時的コロストミーが必要となることが多く、その後、肛門を形成する手術が行われます。高位(直腸の末端から肛門までの距離が長い場合)の鎖肛では、永久的ストーマが必要となる場合もあります。鎖肛の原因は妊娠初期の直腸、肛門、生殖器が形成される過程で何らかの異常が生じることが原因ですが、正確な原因は不明で、遺伝性もありません。治療は肛門を正常な位置に作成するための外科手術が行われます。多くの場合、初期に一時的ストーマを作成し、その後、根治手術を行い、必要に応じてストーマを閉鎖するという段階的な治療が行われます。

「人工肛門(ストーマ)」についてよくある質問

ここまで人工肛門(ストーマ)について紹介しました。ここでは「人工肛門(ストーマ)」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

人工肛門(ストーマ)装着後は一日に何回程度、トイレに行くことになりますか?

齋藤 雄佑 医師

人工肛門を装着した後の排便回数は、ストーマの種類や個人の食事・生活習慣によって異なります。一般的には、回腸ストーマ(小腸に作られるストーマ)の場合は1日4〜6回程度、大腸ストーマ(結腸に作られるストーマ)の場合は1日1〜3回程度が目安です。また、排便のコントロールが難しい場合もあるため、パウチ(装具)の管理や適切なケアが大切です。

配信元: Medical DOC

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