
鹿沼市の地域資源を活かした食品事業と飲食事業を展開するネイチャーディストリクトが、10月初旬、ご当地辛麺専門店「鹿沼辛麺 童(かぬまからめん わらべ)」を、鹿沼市末広町にオープンする。化学調味料・人工甘味料・着色料すべて不使用で、鹿沼の食材だけで作る地域循環型のご当地辛麺を提供する。
鹿沼の食材で打ち直した辛麺

辛麺は、宮崎県発祥のご当地麺で、全国チェーンも複数存在する人気ジャンルだ。しかし、それらの多くは「九州の味を全国どこでも同じ品質で再現する」ことを目指している。「童」が選んだのはその逆で「九州伝承の辛麺を、鹿沼の食材で打ち直す」ことだった。
鹿沼は、辛麺の3大要素をすべて自前で揃えられる極めて稀な土地だ。ひき肉には栃木県の地鶏ブランド「栃木しゃも」、もちもち麺には鹿沼産こんにゃくを練り込んだ特製麺、仕上げのニラには、全国有数の産地である鹿沼ニラを使用する。
「全国に辛麺チェーンはたくさんある。でも“地元の食材だけで作る辛麺”は、ここにしかない。それが童の唯一無二の理由です」と代表の今村暖氏は語る。
熊本育ちで宮崎で有名地鶏養鶏家のもとに住み込み修行を経験した今村氏にとって、辛麺は身体に染み込んだ味だった。
辛麺の主要構成要素である、ひき肉・にら・もちもち麺は、奇しくも栃木しゃも・鹿沼ニラ・鹿沼産こんにゃくとほぼ一対一で対応していたことから「九州の魂を、鹿沼の素材で打ち直す」という確信へとつながったという。
「童」の5つのこだわり
味の面では、栃木しゃもを使ったひき肉の圧倒的旨味、4種の唐辛子による多層的な刺激、鹿沼ニラで刺激をまろやかな甘味で角を取るという「クセになる旨さ」が特徴。
麺は、鹿沼産こんにゃくを練り込んだ特製もちもち麺を製麺所と共同開発(開発中)。麹の腸活効果を取り入れたスープ設計、化学調味料・人工甘味料・着色料すべて不使用の「罪悪感ゼロ」の一杯に仕上げた。
地域循環の面でも鹿沼市内の農家から食材を仕入れ、地産地消を最大化。同社のこんにゃく原料事業(祖業)と直結した、一貫サプライチェーンを構築。売上の地域内還流を通じて、鹿沼経済へのリターンを目指す。
また、辛さ12段階の階級制度「新童宿(しんわらべじゅく)」を設定。町娘(無辛)→小童→旗本→大名→大将軍→天下人(Lv.12)の12段階で、「将軍」以上は完食必須の出世システムとなっている。通うほど階級が上がるリピート促進の仕掛けだ。
鹿沼が、かつて例幣使街道の宿場町として人々が休息し活力を得た土地だったという歴史をコンセプトに落とし込んでいる。

銀座コーヒー店舗
さらに、店内の奥には姉妹店「銀座コーヒー」の大型焙煎機の焙煎所をガラス張りで併設。辛麺を食べながら焙煎士の仕事を間近に見ることができる構造で、徒歩1分の「銀座コーヒー」との回遊動線も強化し、鹿沼の街歩きそのものを目的化する。
