「人工肛門装着後」に注意したい3つの合併症はご存じですか?手術の流れも医師が解説!

「人工肛門装着後」に注意したい3つの合併症はご存じですか?手術の流れも医師が解説!

人工肛門(ストーマ)装着後に注意したい合併症

ストーマ周囲皮膚炎

ストーマ周囲皮膚炎とは、ストーマ周辺の皮膚の炎症のことです。一般的な合併症であり、発赤、刺激、かゆみ、痛み、そしてより重症の場合には皮膚のびらんや潰瘍などが現れます。便や尿の漏れによる皮膚への刺激、ストーマ装具や接着剤に対するアレルギー反応、装具の摩擦やずれによる機械的刺激、細菌や真菌による感染、装具の不適切なフィットや装着などが原因となる事が多いです。適切な装具の装着、皮膚保護剤(ワイプ、スプレー、パウダーなど)の使用、漏れを速やかに対処すること、良好な衛生状態の維持、感染が疑われる場合は適切な外用薬による治療が行われます。家庭でのケアで改善しない持続的な発赤、痛み、出血、皮膚のびらん、感染の兆候(発赤、腫れ、熱感、膿)などがある場合は、消化器外科外来を受診しましょう。

傍ストーマヘルニア

傍ストーマヘルニアとは、ストーマの部位の腹壁の筋肉が弱くなり、腸が突出してくる状態です。ストーマ周囲に膨らみや突出が見られ、不快感や痛みを感じることがあり、装具の装着が困難になることがあります。発症の原因は腹圧の上昇(咳、排便時のいきみ、重い物を持ち上げるなど)、腹筋の弱体化(加齢、肥満、以前の手術など)、ストーマ開口部の大きさが大きすぎるなどさまざまです。経過観察をしつつ、ヘルニアバンドの使用も検討します。ヘルニア嵌頓といってヘルニアの中で腸管が締め付けられる状態など重症の場合は緊急手術を行う場合もあります。また、ヘルニアの症状が強い場合は、予定手術による修復が必要です。ヘルニアの大きさや痛みが急に増した場合、ヘルニアが元に戻らない場合、腸閉塞の兆候(吐き気、嘔吐、腹痛、ガスや便が出ない)がある場合、またはストーマの機能に変化があった場合は、早急に医療機関を受診してください。

ストーマ脱出

ストーマ脱出とは、腸がストーマの開口部から異常に長く突出した状態のことです。発症の原因は腹圧の上昇、ストーマ開口部が大きすぎる、手術時の腸管の固定が不十分、または腸管が長すぎるなどが原因です。軽度の脱出は、臥位になることで自然に戻ることがあります。支持性装具が役立つこともあります。重度の場合や、頻繁に脱出する場合、または閉塞や絞扼(血流遮断)などの合併症を引き起こす場合は、ストーマの再造設手術が必要です。脱出した腸が元に戻らない場合、痛み、腫れ、脱出した腸の変色、閉塞の兆候、または著しい出血がある場合は、医療機関を受診しましょう。

「人工肛門(ストーマ)」についてよくある質問

ここまで人工肛門(ストーマ)について紹介しました。ここでは「人工肛門(ストーマ)」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

人工肛門(ストーマ)装着後は一日に何回程度、トイレに行くことになりますか?

齋藤 雄佑 医師

人工肛門を装着した後の排便回数は、ストーマの種類や個人の食事・生活習慣によって異なります。一般的には、回腸ストーマ(小腸に作られるストーマ)の場合は1日4〜6回程度、大腸ストーマ(結腸に作られるストーマ)の場合は1日1〜3回程度が目安です。また、排便のコントロールが難しい場合もあるため、パウチ(装具)の管理や適切なケアが大切です。

配信元: Medical DOC

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