「熱中症」になると「夜にどんな症状」が現れるかご存知ですか?【医師監修】

「熱中症」になると「夜にどんな症状」が現れるかご存知ですか?【医師監修】

日中は大丈夫だったのに、夜になってから頭痛や吐き気が出てくると、熱中症ではないかと不安になる方もいるかもしれません。熱中症は炎天下の屋外や運動中だけでなく、夕方から夜、就寝中にも起こることがあります。日中の暑さや発汗による脱水が回復しないまま夜を迎えると、時間差で症状が現れる場合があります。

この記事は、熱中症が夜になってから現れる理由や、夜間に気を付けたい症状と対応、就寝時の予防策を解説します。

林 良典

監修医師:
林 良典(医師)

【出身大学】
名古屋市立大学
【経歴】
東京医療センター総合内科、西伊豆健育会病院内科、東京高輪病院感染症内科、順天堂大学総合診療科、NTT東日本関東病院予防医学センター・総合診療科を経て現職。
【資格】
医学博士、公認心理師、総合診療特任指導医、総合内科専門医、老年科専門医、認知症専門医・指導医、在宅医療連合学会専門医・指導医、日本緩和医療学会認定登録医、禁煙サポーター

熱中症が夜になってから現れる理由

熱中症が夜になってから現れる理由

熱中症は夜になってから症状が出ることがありますか?

はい、熱中症は日中の暑い時間帯だけでなく、夜になってから症状が出ることがあります。日中に受けた熱の影響や脱水状態が十分に回復せず、夕方から夜にかけて症状として現れることがあるためです。

また、夜になっても気温が下がりにくい熱帯夜では、屋内にいても室温が高くなり、寝ている間に熱中症を起こす場合があります。特に高齢の方は、暑さやのどの渇きを感じにくく、日常生活の延長で夜間に熱中症が進むことがあります。住宅の壁や床にこもった熱が夜まで残ることもあり、寝苦しい夜は屋内でも熱中症を意識することが大切です。

日中の暑さが夜に影響するのはなぜですか?

日中の暑さで体内にたまった熱や、発汗によって失われた水分・塩分が、夜まで影響するためです。日中に大量の汗をかいた後に水分や塩分を十分に補えていないと、血液量が減り、夜になっても熱を身体の外へ逃がしにくくなります。

人間の身体は、汗をかいたり皮膚の血流を増やしたりして体温を調節しています。しかし、脱水があるとこの仕組みが働きにくくなります。さらに、日中に直射日光で温められたコンクリートや建物の壁が夜になっても熱を持ち続け、室内の温度を下げにくくすることもあります。

寝ている間に熱中症が進みやすいのはどうしてか教えてください

睡眠中は水分を補給できないまま汗をかくため、脱水が進みやすい状態です。さらに、寝室が暑く湿度も高いと、身体の熱を外へ逃がしにくく、体温が下がりにくくなります。寝ている間は、のどの渇きや体調の変化に気付きにくいこともあります。そのため、汗で水分や塩分が失われても補給が遅れ、熱中症が進んでしまう場合があります。

夜に気を付けたい症状と対応

夜に気を付けたい症状と対応

夜に現れやすい症状にはどのようなものがありますか?

夜の熱中症は、足のつり、めまい、頭痛、吐き気、だるさ、寝苦しさなどがサインです。寝ている間や夜に休んでいる時間に、ふくらはぎなどの筋肉がつる場合は、汗とともに塩分が失われている可能性があります。異常な寝汗をかいている、反対に身体が熱いのに汗をかいていない、息苦しさで何度も目が覚めるといった場合も、熱中症が疑われます。いつもの寝苦しさと決めつけず、足のつりや吐き気などを併せて確認してください。

夜間に熱中症が疑われるときはどう対応すればよいですか?

夜間に熱中症が疑われるときは、涼しい場所に移動し、水分と塩分を補給しながら身体を冷やします。まずエアコンの設定温度を下げる、風通しをよくするなどして、室温を下げてください。

衣服をゆるめ、氷のうや保冷剤、冷えたペットボトルをタオルで包み、首の付け根の両側、わきの下、太ももの付け根を冷やすと、身体の熱を下げやすいです。自力で飲める場合は、経口補水液やスポーツドリンクなどで水分と塩分を補います。吐き気が強い、意識がはっきりしない、水分を飲めない場合は、無理に飲ませず救急要請しましょう。

夜の熱中症を防ぐための備えはありますか?

夜の熱中症を防ぐには、寝室の環境を整え、すぐ飲める水分を枕元に用意しておくことが大切です。就寝前からエアコンで部屋を冷やし、寝ている間も室温が上がりすぎないようにします。温度計や湿度計を寝室に置くと、感覚だけに頼らず室内環境を確認できます。体調不良に備えて、保冷剤や氷枕を冷凍庫に用意しておくのも一つの方法です。

配信元: Medical DOC

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