猫がなりやすい『遺伝病』4つ 好発する猫種や飼い主が備えておきたいこと

猫がなりやすい『遺伝病』4つ 好発する猫種や飼い主が備えておきたいこと

『遺伝病』とは?

遺伝子

遺伝病とは『親から子へと受け継がれる遺伝子の異常のこと』を指します。

後ほど詳しく紹介していきますが、猫の場合は特定の腎臓病や関節疾患など様々なものがあり、その好発品種も明らかになっています。

最近では遺伝病に対する意識の高まりから、『遺伝子検査』を実施しているペットショップやブリーダーも増えています。

"遺伝子検査済み"と書かれた猫は、まさにこの検査を終えた猫ということです。実際にお迎えする際にはその結果についてのお話もあると思います。検査報告書には次のような判定が書かれています。

クリア

疾患の原因となる遺伝子を持っていない状態です。将来的なリスクはもちろん、子に受け継がれる心配もありません。

キャリア

原因となる遺伝子を片親から1つ引き継いでいる状態です。この場合は該当した猫本人が発症するリスクは低いです。つまり、キャリアでも健康に生きられる可能性が高いということになります。

ただし、子孫を残したい場合は注意が必要です。同じ疾患を持つ猫や、キャリア判定を受けた猫との交配は避けるようにしてください。

アフェクテッド

該当する遺伝子を両親から1つずつ受け継いだ状態です。この場合は当該猫そのものの発症リスクが高まります。中には既に発症している場合もあるため、現状についてしっかり確認を行ってください。

猫がなりやすい『遺伝病』4つ

診察を受ける猫

ここからは、具体的な『遺伝病』を4つ紹介いたします。

1. 骨軟骨異形成症

四肢の関節に骨瘤と呼ばれるしこり(硬い骨の塊)ができる疾患です。中にははっきりと認識できるほどの骨瘤ができないケースもあります。

ただしいずれの場合においても、進行すると関節の動きが悪くなります。その結果、慢性的な関節炎となり痛みを伴うようになります。度合いによっては歩行に支障をきたします。

この疾患の好発品種はスコティッシュフォールド・マンチカン・ヒマラヤン・ペルシャなどです。

特に折れ耳・短足・短頭(いわゆる鼻ぺちゃ)の猫の遺伝子に潜んでいることが多いです。

2. 肥大型心筋症

左心室が通常のものよりも肥大化した状態(分厚く動きが悪くなっている状態)で、うっ血性心不全を引き起こす可能性のある疾患です。

肺に水が溜まって呼吸不全を引き起こしたり、血栓ができるケースもありますが、心雑音のみで無症状のまま天寿をまっとうする猫もいるのがこの疾患の特徴です。

ただし、血栓によって後ろ足に麻痺が出てしまうと予後が悪く、死亡率が高くなってしまいます。

好発品種としては大型種の猫(メインクーン・ラグドール・ノルウェージャンフォレストキャット)とマンチカン、アメリカンショートヘアなどが挙げられます。

基本的に遺伝病は純血種に起こりやすいのですが、この疾患に関しては日本猫、いわゆる雑種でも起こり得ます。

3. 多発性囊胞腎症

腎臓に多数の嚢胞(液体の入った袋状のもの)ができる疾患です。嚢胞によって圧迫を受けた腎組織が線維化し、腎不全を引き起こします。

この疾患の厄介なところは、すぐには発症しないことです。多くの猫が4歳以上で発症するため、予め遺伝子検査を受けていなければ気づくことすら困難なのです。

好発品種はペルシャ猫とペルシャ系統の猫(ラグドールやラガマフィン、ミヌエットなど)・マンチカン・アメリカンショートヘア・スコティッシュフォールドなどです。

4. ピルビン酸キナーゼ欠損症

酵素の一種であるピルビン酸キナーゼが不足していることが原因により、赤血球が破壊される疾患です。慢性的に赤血球が足りなくなることから貧血を引き起こします。

発症してしまった場合は予後が悪く、3か月齢で貧血症状が現れ、その後4歳くらいまでに死亡します。

好発品種は中東系の猫(アビシニアン・ソマリ・シンガプーラ)・ノルウェージャンフォレストキャット・ベンガル・メインクーンなどです。

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