家族の介護は、いつから始まるのでしょうか。年齢を重ねた親の様子が気になりながらも、元気に暮らしているうちは、介護について話し合う機会をつくりにくいものです。「まだ先のこと」「必要になってから考えればよい」と思っている人も少なくないでしょう。
ところが、病気や転倒などをきっかけに、生活は突然変わることがあります。知識や相談先がないまま介護が始まれば、本人だけでなく家族にも大きな負担がかかります。こうした状況を変えようと、ダスキンの介護用品・福祉用具レンタル事業「ヘルスレント」は、啓発活動「あしたのケア」プロジェクトを展開。2026年7月からはアニメ『北斗の拳 -FIST OF THE NORTH STAR-』とコラボレーションし、介護への備えを呼びかけています。
「困ってから」ではなく早くから頼れる環境へ
ヘルスレントは2022年から2024年にかけて、「いま、親のいまを知ろう」プロジェクトを実施してきました。いつか直面するかもしれない介護に備え、まずは親の現在の状況を知る大切さを伝える取り組みです。
2025年からは、「知ることは、備えること」をコンセプトとする「あしたのケア」プロジェクトへと発展。まだ介護に直面していない人にも、早い段階から情報に触れてもらう活動を続けています。
ヘルスレントの店舗では、福祉用具専門相談員が利用者や家族の状況、疾患、身体の状態などを確認しながら、それぞれに合う用具を提案しています。介護が必要になったときに慌てないためには、用具の知識だけでなく、相談できる場所をあらかじめ知っておくことも大切です。介護を「困ったときに一人で抱え込むもの」から、「早い段階から誰かに頼れるもの」へ変えていくことが、活動の軸となっています。
経験者も未経験者も約7割が準備なし

ダスキン ヘルスレントの「介護白書2025」では、家族の介護経験者の約7割が、何も準備していない状態で介護に直面していたことが示されました。介護未経験者に将来への準備状況を尋ねた調査でも、約7割が「特に何も準備していない」と回答しています。
とりわけ40~50代は、近い将来に親の介護へ関わる可能性がありながら、「自分にはまだ関係がない」と捉えやすい世代です。ヘルスレントは、介護が始まる前の準備が十分でない状態を“備えなき介護”と表現しています。
介護が必要になる主な原因のうち、脳血管疾患や骨折・転倒など、突発的なものは約3割を占めるとされています。また、家族の介護や看護を理由に仕事を辞める人は、年間およそ10万人にのぼります。突然の出来事に情報不足が重なることで、介護する家族が不安や負担を抱え込みやすくなる様子がうかがえます。
