思わず声が出た瞬間
忘れられないのは、その直後のことです。
手を振り、そのまま帰っていったAちゃん。
私と娘は何気なく見送っていたのですが、少し先で突然彼女は、横断歩道ではない場所を渡ろうとしたのです。
次の瞬間──、車がAちゃんに近づいてきました。
「危ない!」
とっさに大きな声を上げました。
幸い事故にはなりませんでしたが、本当にギリギリでした。
Aちゃんはそのまま走り去り、何事もなかったように見えましたが、私はしばらく心臓がドキドキしていました。
筆者の見解
もちろん、各家庭にはそれぞれの考え方があります。
彼女の家には上のお子さんもいて、お母さんなりの判断があったのでしょう。
だからこそ、「どちらが正しい」と言いたいわけではありません。
ただ私はその出来事を見てから、「自由にさせること」と「安心して見守れること」は別なのかもしれないと感じるようになりました。
子どもの成長を信じたい気持ちと、危険から守りたい気持ち。その間で揺れながら、その子に合った距離感を探していくのが親なのかもしれません。
今でも娘の行動範囲が広がるたび、あの日の光景を思い出します。
「うちは、どこまで任せるのがいいのだろう」
そんなことを考えながら、私も少しずつ子どもとの距離感を探しているところです。
【体験者:40代・筆者、回答時期:2026年6月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
FTNコラムニスト:大空琉菜
受付職を経て、出産を機に「子どもをそばで見守りながら働ける仕事」を模索しライターに転身。 暮らしや思考の整理に関するKindle書籍を4冊出版し、Amazon新着ランキング累計21部門で1位に輝く実績を持つ。 取材や自身の経験をもとに、読者に「自分にもできそう」と前向きになれる記事を執筆。 得意分野は、片づけ、ライフスタイル、子育て、メンタルケアなど。Xでも情報発信中。

