内容への受け止めは?
編集部
スペイン・バルセロナ大学の研究者らが発表した内容への受け止めを教えてください。
勝木先生
健康な中年成人を対象に、トマトペーストを3カ月間摂取した際の認知機能だけでなく、血液中のBDNFや機能的MRIまで評価した点で、興味深い研究といえます。同じ参加者がトマトペースト摂取期間とリコピン制限期間の両方を経験するクロスオーバー試験であり、個人差の影響を抑えて比較している点も評価できます。今回、注意力や情報処理速度、顔と名前を結び付ける記憶力の一部に改善が見られ、BDNFや脳内ネットワークにも変化が確認されました。日常的に摂取しやすい食品であるトマトペーストが脳機能によい影響を与える可能性を示した点で、前向きな知見といえます。
一方、対象は40〜55歳の健康な成人で、参加者数も限られています。そのため、将来の認知機能低下や認知症の予防につながるかは、今後さらに研究する必要があります。しかし、今回の研究は、中年期から食生活を通じて脳の健康を支える可能性を考える上で、重要な一歩と捉えられるでしょう。
編集部まとめ
トマトに含まれるリコピンは、脳の健康を支える成分の一つとして注目されています。ただし、特定の食品だけに偏るのではなく、さまざまな食品をバランスよく食べることが大切です。毎日の食事にトマトなどの野菜を取り入れながら、栄養豊かな食生活を続け、将来の認知機能の維持につなげていきましょう。
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