クリストファー・ノーラン最新作『オデュッセイア』、Xに全編流出 「210万回再生」されるも劇場興行は絶好調

クリストファー・ノーラン最新作『オデュッセイア』、Xに全編流出 「210万回再生」されるも劇場興行は絶好調

9月11日に日本公開となるクリストファー・ノーラン監督最新作『オデュッセイア』の本編映像が、X上に違法アップロードされ、短時間のうちに拡散する事態が発生した。配給の米ユニバーサル・ピクチャーズは即座に削除対応に踏み切ったが、SNS上における「海賊版」の拡散スピードと、スタジオ側の著作権保護対策をめぐる課題があらためて浮き彫りになっている。

『オデュッセイア』は、ホメロスによる古代ギリシャの同名叙事詩をベースに、ノーラン監督が自ら脚本を手がけた歴史スペクタクル映画。トロイア戦争を終えたイタケの王・オデュッセウス(マット・デイモン)が、妻ペネロペ(アン・ハサウェイ)や息子テレマコス(トム・ホランド)の待つ故郷へ帰還するまでの過酷な旅路を描く。キャストにはゼンデイヤ、ロバート・パティンソン、シャーリーズ・セロン、ルピタ・ニョンゴら豪華俳優陣が集結。全編がIMAXフィルムカメラで撮影されており、劇場での鑑賞体験を重視して作られた作品としても強い関心を集めている。

映画丸ごと流出で「210万回再生」

米Varietyなどの報道によると、本編の流出が観測されたのは現地時間25日の午後。X上の特定のアカウントにより、3時間近くにおよぶ本編映像が丸ごとアップロードされた。Varietyの報告では、約2時間半の間に210万回以上もの再生数を記録したという。

その後、動画は削除され、投稿したアカウントも停止に。ユニバーサルは米メディアの取材に対し、「映画の無許可投稿を認識し、直ちに削除手続きを開始しました。当社は著作権侵害を深刻に受け止めており、コンテンツおよび知的財産権を保護するためにあらゆる適切な措置を講じます」との公式声明を発表した。

『オデュッセイア』のように注目度の高い大作映画の場合、映画会社はこうした違法アップロードへの対策をあらかじめ用意していることも多い。しかしSNSに流出した海賊版に関しては、削除対応の速度にばらつきがあり、イーロン・マスクが所有するXは、削除要請への対応が難しいことで知られているという。

一方で、違法視聴を阻止するためにファンが自発的に対抗策を講じる動きもあった。ネット上で長年親しまれている定番のいたずら「リックロール(Rickroll)」を用いた手法だ。これは、目的の動画の視聴リンクと見せかけて、歌手リック・アストリーの楽曲「Never Gonna Give You Up」の映像にユーザーを誘導するというもの。今回の騒動では、ユニバーサル・ピクチャーズのロゴが流れた後、2時間にわたって同曲の映像が流れ続ける動画などが投稿された。

興行収入は絶好調、10億ドルも視野に

『オデュッセイア』は、米国をはじめとする海外では17日に劇場公開されたばかり。その直後に本編がネット空間へ流出する事態となったものの、本作の興行収入への打撃は極めて限定的であるとみられている。Varietyによると、本作は公開2週目の週末に北米で9000万ドル(約147億円)の興行収入を記録。予測値を上回る好調ぶりを見せ、初週からの下落率もわずか27%にとどまった。この結果、公開2週間における累計興行収入は北米で2億8900万ドル(約473億円)、世界累計では6億5200万ドル(約1067億円)を突破。SNSに本編が流出したとしても、観客は劇場での圧倒的な鑑賞体験を選択していることが数字に表れている。

しかしながら、ハリウッドの大作映画を巡るデータ流出やリークの被害は、本作に限ったことではない。つい先日も、ディズニー&ピクサー最新作『トイ・ストーリー5』の全編がX上にアップロードされ拡散。約150万回再生されたことが報じられ、問題となったばかりだ。

配信元: iza!

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