日本ライフオーガナイザー協会代表理事の高原真由美です。
先週の記事では、第一印象ではA案が圧勝だったのに、なぜB案へ気持ちが動いたのか、工務店Kさんの「コスト削減ではなくコスト調整」というアプローチに心強さを感じたことをお伝えしました。
まだ契約前だった私たちが「依頼するなら、この人たちだ!」と確信したのはなぜか。今回は、さらに進んだプランづくりから正式な契約に至るまでをお伝えします。

■「数日間、図面の中で住んでみてください」
初回プレゼン後、私たちの要望をもとにアップデートされたA2案とB2案が、家づくりのグループLINEに届きました。
そのとき、建築家Yさんから添えられていたのは、こんな言葉。
「数日間、図面の中で住んでみてください。それぞれの良さがあると思います。」
「図面の中で住む」。なんとも印象的な表現と思いませんか?
単に部屋数や広さを比べるのではなく、そこで朝起きて、食事をつくり、仕事をして、家族と過ごし、お風呂に入り、眠るまでを想像してみるということです。
私の中で、新居づくりの優先順位の上位にあったのはLDK。多くの方が家づくりで重視する場所だと思いますし、私も例にもれず、キッチンにはそれなりのこだわりがありました。
実際に「図面の中で住んでみた」結果、A2案よりもB2案のほうが、私たちの「こんな暮らしがしたい」を実現できそうだと感じましたし、B2案には、大きく変更したいところがほとんどありませんでした。
■「やはりそうでしたか」に、わかっとったんかい!
後日、A2案とB2案について、オンラインで詳しい説明を受けましたが、この時点ですでにB2案推しだった私は、その気持ちを率直にYさんへ伝えました。すると、返ってきたのは――
「やはりそうでしたか」
とのひと言。
わかっとったんかい!(笑)
さらにYさんは、B2案についてこう話してくれました。
「プラン的に“無理をしていない”ところが、高原さん一家にフィットしていると思うので、私もこのプランが好きです。でも、無理をしていないといいながら、かなり個性的な間取りです。他の多くの方には使いづらくても、高原さん一家にだけフィットすればよいわけで。住宅はそれでよいのだと、ずっと思いながら続けております。」
この言葉こそが、B2案を選ぶ決め手というよりも、「この人にわが家を設計してもらいたい」と思った決定的な瞬間だったのかもしれません。

