「図面の中で住む」で見えた、間取りと契約の決め手【50代後半からの建築家との家づくり③】

「図面の中で住む」で見えた、間取りと契約の決め手【50代後半からの建築家との家づくり③】

■ほかの誰かではなく、わが家にだけフィットすればいい

住宅には、「一般的に使いやすい」とされる間取りや、人気の設備、「家事がラクになる」といわれる動線があります。

もちろん、そうした情報は参考になります。でも、家族構成も、生活時間も、仕事も、好きなことも、心地いいと感じる状態も人それぞれ。多くの人にとっての正解が、わが家の正解とは限りません。

Yさんは、私たちが伝えた要望をそのまま図面へ移したのではなく、その言葉の背景にある「本当はどんな暮らしをしたいのか」まで受け止め、私たち自身がまだ言葉にできていない希望も含めて、一つのプランに整理してくれたように感じました。

これは、ライフオーガナイザーの仕事にもよく似ています。

お客様から「収納を増やしたい」と言われたとき、本当に必要なのは収納スペースを増やすことなのか。それとも、持ち方や使い方、暮らし方を見直すことなのか。

口にされた希望をそのまま形にするだけでなく、その奥にある価値観や困りごとを読み取り、その人自身にフィットする選択肢を一緒に探す。

Yさんとのやり取りを通して、ライフオーガナイザーとして私もこんな仕事がしたいと、あらためて思わされました。

■土地決済を経て、設計契約と工事請負契約へ

B2案をベースに調整を重ね、3回目のプレゼンで、私たちの気持ちはほぼ固まりました。

その3日後には土地の決済も完了。つなぎ融資が実行され、「もうあとには引けない」という、なんともいえない緊張感も加わりました。

4回目の提案を確認したあと、同日、設計契約と工事請負契約を正式に締結。

契約をしたからといって、間取りも設備もすべて確定したわけではありませんし、むしろ、決めなければならないことはここからが本番です。

それでも、私たちの言葉だけでなく、その奥にある暮らし方まで理解しようとしてくれる建築家と、実現可能性やコストを施工側から支えてくれる工務店。「このチームとなら進んでいける」と思えたことが、正式契約へ踏み切れた大きな理由でした。

家づくりでは、魅力的なプランだけでなく、誰と一緒に考え、誰と一緒に決めていくのかが、とても大切なのだと思います。

次回は「50代後半からの建築家との家づくり」シリーズの番外編として、土地決済のリアルをお届けします。

土地の購入は、建築家との家づくりを実現するために避けて通れなかったプロセス。ただ、私たちはいろいろ進め方をミスったので、山あり谷ありでした。今日の記事と並行して進んでいた土地決済で、アタフタした様子をシェアしたいと思います。

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次回は8月5日(水)朝10時にお会いしましょう♪

日本ライフオーガナイザー協会代表理事
高原真由美

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