子どものころ、祖母の家の神棚に、干からびた蛇の抜け殻が置いてありました。祖母から「これをお財布に入れておくと、お金が貯まるんだよ」と教えられて以来、私の中で蛇の抜け殻は、まるでダイヤモンドや金塊のように価値のあるものとして記憶に残っていました。そんな思い込みを、何十年もたってから夫のひと言で見事にひっくり返されることになりました。
蛇の抜け殻は宝物だと思っていた
子どものころに聞いた祖母の言葉は、私の中に強く残っていました。蛇の抜け殻を財布に入れるとお金が貯まる。そう聞いて以来、私は蛇の抜け殻を見つけたら、きっととても縁起が良いのだろうと思い込んでいました。
普段の生活の中で蛇の抜け殻を見かけることはほとんどありませんでしたが、私の頭の中では、どこか特別なものとして存在し続けていたのです。
草むらで見つけた白く光るもの
それから数十年後のことです。ある日、近所のあぜ道を歩いていると、草むらにキラリと光る白くて細長いものが落ちているのが目に入りました。
半透明の紐のようにも見えるそれを見た瞬間、私は思わず息をのみました。「まさか」と思いながら近づいてよく見ると、そこにあったのは、見事に一本の形を残した蛇の抜け殻だったのです。
「ついに見つけた!」
私の頭の中では、まるでファンファーレが鳴り響いたかのようでした。徳川埋蔵金でも掘り当てたかのような気分になり、大事に持ち帰りました。

