脱水症状についてよくある質問

高齢の方が脱水で気を付けることは何ですか?
高齢の方は、筋肉量の減少で体液量が減り、腎臓の働きやのどの渇きを感じる力も低下するため、自覚がないまま水分不足が進むことがあります。本人がのどの渇きを感じていなくても、起床時、食事のたび、入浴の前後、就寝前など、時間を決めてコップ1杯の水分をとるようにしましょう。
どのような場合に救急を呼べばよいですか?
脱水症状は重症化すると命に関わるため、危険なサインがみられた場合は迷わず救急車を呼んでください。具体的には、呼びかけても反応が鈍い、意識がない、意味不明なことをいう、自力で立てない、まっすぐ歩けない、全身のけいれんがある場合です。脳への血流不足や重度の電解質異常が疑われます。吐き気が強くて水分を受け付けない、飲んでもすべて吐いてしまう場合も、経口での水分補給ができず、急速に悪化するおそれがあります。救急車を待つ間は涼しい場所で安静を保ち、衣服を緩めて身体を冷やす処置を続けてください。
1日にどのくらい水分をとればよいですか?
1日に必要な水分量は、年齢や体重、気温、運動量によって異なります。一般的な成人で、特別な運動をしていない場合は、飲み水として1日あたり約1.2〜1.5リットルが一つの目安です。身体からは尿や便、汗、呼吸などで1日に約2.5リットルの水分が失われ、食事から約1.0リットル、代謝水として約0.3リットルがえられるためです。暑い日や運動後は、失われた分を追加で補う必要があります。
のどが渇かなくても水分は必要ですか?
はい、のどが渇いていなくても水分補給は必要です。のどの渇きを自覚するときには、すでに体内の水分が減り始めており、軽い脱水状態に入っているサインと考えられます。高温多湿な環境や乾燥した室内では、気付かないうちに皮膚や呼吸から水分が蒸発します。のどが渇く前から、1時間おきに少しずつ飲むなど、こまめな水分補給を習慣にしましょう。
編集部まとめ

脱水症状は、体内の水分と塩分が不足することで、めまいや頭痛、だるさなどの不調を引き起こし、重症化すると命に関わることもある状態です。暑い日の外出やスポーツ中だけでなく、涼しい室内や寒い季節でも、水分摂取の不足や胃腸炎などによって起こることがあります。特に、のどの渇きを感じにくい高齢の方や、自分で水分調節が難しい子どもは、周囲の見守りが欠かせません。
尿の色が濃くなる、お口のなかが乾くといった初期サインに気付いたら、涼しい場所で安静にし、水分と塩分を補ってください。脱水が疑われる場面では、水だけでなく経口補水液などを状況に応じて使い分けることも必要です。自力で水分が飲めない、嘔吐が続く、意識がもうろうとしている場合は放置せず、すぐに病院を受診するか救急車を要請してください。のどが渇く前にこまめに水分をとる習慣をつけ、日々の食事と睡眠を整えながら、脱水症状を防ぎましょう。
参考文献
『熱中症環境保健マニュアル 2022』(環境省)
『熱中症診療ガイドライン 2024』(日本救急医学会)
『practical guideline: Clinical nutrition and hydration in geriatrics』(ESPEN)
『Managing Acute Gastroenteritis Among Children』(CDC)
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