女優の見上愛が一ノ瀬りん、上坂樹里が大家直美という2人のヒロインを演じるNHK連続テレビ小説「風、薫る」(総合など)の第92回が4日に放送される。現在放送中の第19週「黎明の翼」(第91~95回)で描かれた伏線を振り返りながら、その見どころを解説する。
朝ドラ「風、薫る」第92回(8月4日放送予定)見どころ
りんは避病院の環境を整え、看病婦たちに指示を出す。患者の中には東京から来た男(中村倫也)もいる。感染者が増え、りんが対応に追われるなか、「思いがけない人物」が現れる。
朝ドラ「風、薫る」第19週「黎明の翼」(第91~95回)ストーリー展開【振り返り】
第91回では、看護婦としての使命と向き合うりんが、ついに赤痢の感染現場へ向かう決断を下した。恩師バーンズ(エマ・ハワード)の教えを胸に、自らの恐怖を乗り越えて防疫に加わったりんは、患者だけでなく、感染を恐れる村人たちとも向き合うことになる。そして第92回では、その避病院でりんが看病婦たちをまとめ、本格的な防疫活動に挑む。命を救う医療と、人々の不安や偏見がぶつかり合うなか、「看護とは何か」が改めて問われることになりそうだ。
【以下、ネタバレ】
東京に帰る直美たちを見送った朝、りんが寮に戻ると、黒川病院の黒川勝治(平埜生成)が待っていた。ここから2時間ほど行った村で赤痢が出たという。最初の患者は約1週間前で、すでに死者が数人出ている。黒川は「同行してほしい」と頭を下げ、この町に看護婦はりんしかいないと協力を求めた。りんは黒川の頼みを一度は断るが、1人になると、「看護とは何か? 問われているのは私自身である」というバーンズの言葉を思い出し、現場に向かうことを決意。校長の望月勘治(関智一)に行かせてほしいと頼んだ。望月はりんが感染し、生徒にうつすことを危惧するが、りんの考えは変わらない。望月は夏休みを認め、その間、どこで何があっても自分には関係ないと言いながら、りんの参加を許した。
りんは黒川に合流し、黒川病院の2人の看病婦とともに赤痢が発生した村へ。避病院は急ごしらえで、村はずれの寺を代わりに使っていた。患者は15人ほど。すでに医者や看病婦が何組か応援に来ていた。村の入り口で感染防護の準備を整えたりんは、看病婦たちに「私たちは絶対に感染しないことが患者さんを救う第一歩と教わりました。私の学んできたものはすべて伝えます」と呼びかけた。
村に入ると、1人の少年・長太郎(渋谷そらじ)が「おっかぁを助けてくんなせ!」と駆け寄ってきた。長太郎の家の前では、中を確認しようとする役場の職員や巡査と、父・太助(板橋駿谷)が押し問答を繰り広げ、この家で赤痢が出たと疑う村人たちも集まり騒ぎになっていた。
黒川とりんたちが家に入ると、奥で母・アサ(美山加恋)が腹部を押さえて倒れていた。りんは長太郎を家に入れず、まずアサの容体を確認。腹部が痛むアサは2日前から赤い便が出ていた。黒川は赤痢と診断して避病院へ運ぼうとするが、太助は、そんなところへ行ったら死んでしまうと激しく反対した。りんは、父・信右衛門(北村一輝)がコレラで亡くなった時のことを思い出す。感染者が村で孤立し、差別や偏見の目を向けられる苦しみを理解するりんは、黒川とともに説得を続けた。黒川は、子供が感染すると重症化しやすいと教え、太助と長太郎に感染していないことを確認するため3日間家から出ないよう伝えた。
りんは「私にも娘がいます。それでもこの村に来たのは、生きてほしいからです。1人でも多く」と語りかける。そして「おっかあ…助かる?」と不安そうに尋ねる長太郎に、「またここに戻ってこられるように、お母さんも私たちもお母さんも全力を尽くす。だから長太郎くんはここで全力で待ってて。まずは3日ガマン、ね」と優しく言葉を掛けた。長太郎はくしゃくしゃの顔で太助にしがみついて泣いた。

