痛み止めが効かない痛みに「神経ブロック注射」がよい? 5つの種類と注意点を医師が解説

痛み止めが効かない痛みに「神経ブロック注射」がよい? 5つの種類と注意点を医師が解説

神経ブロック注射を受ける前に知っておきたい注意点

神経ブロック注射を受ける前に知っておきたい注意点

編集部

神経ブロックは怖いイメージを持つ人もいます。

加藤先生

実際に怖いイメージを抱く患者さんは少なくありません。特に注射時の痛みや合併症に関して心配する人が多い傾向にあります。実際には、神経ブロックの多くは外来で行うことができ、短時間で終わる治療です。また、以前は解剖学的な目印のみを頼りに施行する方法が主流でした。しかし現在では、超音波(エコー)を用いて神経や血管をリアルタイムで確認しながら施行する方法(エコーガイド下ブロック)が広く普及しています。エコーガイド下では微細な構造を直接確認しながら正確な位置へ投与できるため、効果の安定性や安全性の向上に非常に有用です。治療に伴う痛みをできるだけ和らげるため、非常に細い針を用いて慎重に施行します。

編集部

問診や事前検査では、どのような点を確認するのでしょうか?

加藤先生

まず診察を行い、痛みの経過や特徴、部位から神経ブロックの適応があるか判断します。また、抗凝固薬・抗血小板薬(血液をサラサラにする薬)を服用中の人では、出血リスクが高くなります。そのため、施行にあたって事前の休薬調整が必要になる場合があります。必要に応じてX線(レントゲン)、MRI、CTなどの画像検査を行い、どの神経や組織が症状に関与しているかを総合的に評価します。

編集部

副作用やリスクも気になります。

加藤先生

頻度は高くありません。ただし、出血、感染、神経損傷、局所麻酔薬によるアレルギーや一過性の中毒などが起こる可能性があります。また、治療部位によっては、一時的な声のかすれ、まぶたの下がり、足のふらつき、脱力感などがみられる場合もあります。
ただし、専門医が適切な解剖学的知識と安全管理のもとで施行することで、合併症などのリスクを抑えながら行うことが可能な治療です。私自身、神経ブロック注射を行う際は、エコーガイドによるリアルタイムモニタリング、無菌操作の徹底、全身状態の確認を行いながら、安全性に十分配慮して施行しています。

編集部

最後に、メディカルドック読者へのメッセージをお願いします。

加藤先生

慢性的な痛みは、放置すると筋肉の緊張や活動性の低下、神経過敏などが重なり、さらに痛みが長引く悪循環に陥る場合があります。神経ブロックは単なるその場しのぎの対症療法ではありません。痛みの伝達を和らげる効果が期待できるとともに、痛みの悪循環を断ち切り、本来体が持っている回復力を引き出すための治療法の一つです。「痛み止めを飲んでも改善しない」「どこへ行ってもよくならない」と感じている場合には、一度日本ペインクリニック学会ペインクリニック専門医へ相談することをおすすめします。

編集部まとめ

神経ブロック注射にはさまざまな種類があり、痛みの原因や症状に応じて使い分けられています。慢性的な痛みは、放置すると悪循環に陥る場合もあるため、早めに適切な治療を受ける必要があります。痛み止めだけでは改善しない場合は、一度ペインクリニック内科での相談を検討してみてはいかがでしょうか。

※参考文献

Hamblin, M. R. (2016). "Photobiomodulation or low-level laser therapy." Journal of Biophotonics, 9(11-12), 1122–1124.

配信元: Medical DOC

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