『一次元の挿し木』で“闇落ち”悲壮感を出せるわけ
こうして幾度となく漫画・アニメや史実のキャラクターと向き合い、自身のイメージとは違うクセのある役もこなしてきた山田さん。『このミステリーがすごい!』大賞である小説原作で、現在好評を博している『一次元の挿し木』でも、彼のスター性や華とは真逆の喪失と執着を抱えた主人公・七瀬悠を演じています。悠は義理の妹を失い、精神を病みながらその真相に辿り着こうとしている。健康的で艶やかな山田さんの姿はそこにはなく、やせこけて、伸びた漆黒の前髪で自身の目を覆い隠しているようでもあります。
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敵に攻撃され逃げ惑い、恐怖、焦り、切迫感がありながらも、執念深く喪失に立ち向かい続ける悠。若さや華だけでは表現できないこの難役には、これまで山田さんが事務所問題で様々なものを失った経験も反映されているはずです。
悲壮感漂う闇深さを放つその姿に、SNSでは「闇落ちした山田涼介の演技は至高」「原作ファンだけど違和感ない」「闇落ち前と闇落ち後で目の光が違いすぎる」と、称賛の声があがっています。また、TVerお気に入り登録数84万は、続編を除く夏の新作ドラマで首位争いをし、第1話は400万再生を記録しています。
さらに、前述のように大河初出演も発表されていますが、山田さんはオファーについて「時代劇の経験が多くない自分に声をかけてくださりとてもありがたかった」とコメントしています。
時代劇と少し距離があったのはおそらく、山田さんの容姿があまりにきらびやかで、現代的すぎることが要因かもしれません。それでも『燃えよ剣』で沖田総司を完璧に演じた俳優として、時代劇や大河ファンから歓迎されています。
「理想のアイドル」としても邁進
一方で山田さんは、所属事務所タレントとしては初めてソロでドームツアーも敢行。そこでは金髪に戻し、ファンが思い描いている理想のアイドル・山田涼介を全力で出し切っています。この投稿をInstagramで見る
キラキラ王道アイドルで事務所初の快挙を成し遂げながら、狂気を孕んだ『一次元の挿し木』主演と初の大河出演を同時進行でこなすその姿に、「ギャップで風邪ひく」「同一人物?」と感嘆の声もあがる山田さん。今後、俳優としてさらに突き抜けた進化を見せてくれるのではないでしょうか。
<文/こじらぶ>
【こじらぶ】
ライター・コラムニスト。上智大学大学院外国語学研究科修了・言語学修士。ドラマ、男性&女性アイドル、スポーツ、エンタメ全般から時事ネタまで。俳優、アイドルなどのインタビューも。X: @kojirabu0419

