見た目では分からない病気もある
編集部
現在の体調はいかがですか?
みつきさん
痛みの波や、歩行の変化によるふらつきはありますが、日常生活は何とか送れています。ただ、長時間立ったり歩いたりすることが難しいため、外出時は休憩を取りながら行動しています。外見上は元気に見えることも多く、周囲からは気付かれにくい病気だと感じています。
編集部
病気によって、生活はどのように変わりましたか?
みつきさん
立ち続けたり座り続けたりすることが困難になり、移動の幅が狭まりました。加えて、外見からは分かりにくい病状のため、周囲との認識の違いに悩むこともあります。「元気そうに見える」という言葉には、説明の難しさを感じます。
編集部
胸椎後縦靱帯骨化症を知らない人に、理解してほしいことはありますか?
みつきさん
見た目では分からない症状でも、本人にとっては大きな負担になっていることがあります。そうした病気があることを知ってもらえるとうれしいですね。
また、胸椎後縦靱帯骨化症は、若くして発症するケースもある病気です。その場合は長く付き合っていくことになります。私自身、これから先の人生を見据えて、病気とどう向き合っていくのかを考え続ける必要があります。
編集部
早期発見のために、知っておいてほしい症状はありますか?
みつきさん
背中の違和感や痛み、歩きづらさなど、最初は軽い症状から始まることもあります。私も実際に「気のせいだろう」と思い、痛みが強くなってからも1年間放置していました。違和感や痛みが続く場合は、整形外科などの医療機関に相談することが大切だと思います。
編集部
今後の目標や希望を教えてください。
みつきさん
これ以上病気を進行させないことが、私の今の目標です。この病気では、転倒や転落などの外傷をきっかけに、脊髄障害が新たに生じたり、神経症状が急に悪化したりすることがあります。そのため、心身ともに無理をしないよう心がけています。
胸椎後縦靱帯骨化症は根本的な治療法がまだ確立されていないため、将来的に「治すことができる病気」になっていくことを望んでいます。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
みつきさん
病気の情報を探していたとき、私は「同じ経験をしている人の声」も探していました。しかし、診断当時30代前半だった私と同年代の体験談はほとんど見つからず、病気そのものよりも、「その声が見つからないこと」に強い孤独を感じていました。この体験談が、同じように情報を探している誰かの助けや、何かの気付きになればうれしいですね。そして、「目に見えない困難」を抱えている人たちにとって、孤独を埋める一助になれば幸いです。
編集後記
「ストレスや精神的なもの」と思い込んでいた背中の違和感の正体は、進行していく難病でした。同年代の体験談が見つからない孤独の中でも、みつきさんは自分なりの方法で病気と向き合い続けています。その言葉にもあるように、外見からは気付かれにくい病気で困っている人がいます。背中の違和感や痛みが続く場合や、手足のしびれ・歩きにくさ、排尿・排便の変化などがある場合は、気のせいと思わず、整形外科などの医療機関に相談することが大切です。
本稿には特定の医薬品、医療機器についての記述がありますが、情報提供のみを目的としたものであり、医療上の助言や販売促進などを目的とするものではありません。
なお、メディカルドックでは病気の認知拡大や定期検診の重要性を伝えるため、闘病者の方の声を募集しております。皆さまからのご応募お待ちしております。
記事監修医師:
柏木 悠吾(医療法人社団橘会橘病院)
※先生は記事を監修した医師であり、闘病者の担当医ではありません。
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